全体的に明るそうでサクッとできそうだということで、『爽海バッカニアーズ』をプレイしました。

※ちょいネタバレ注意?※

設定は王道だし、バッドエンドもないということで、気楽に楽しめました。
基本的には海賊か海軍のお話なので人死にが出てそうなものですが、描写があっさりしているから暗くなることがほとんどないんですよね。それに、黒幕さんは最終的に捕まったり海に沈んだりするから、モヤモヤが残ることもありません。

レッドホーク海賊団の船長であるディーンと、海軍第7部隊隊長のフレデリックのお二方が芯のぶれない性格だったのも、明るく読めた理由として大きいかな。
この2人が組織の長としての魅力を持っていたからこそ、どちらの組織にリアン(主人公)が属してても安心感あったし、終盤の協力も頷けるものになっていました。


ただ、2周目以降も敵さんや真相は変わらないので、展開が似たり寄ったりになっちゃってたのが少し残念。
とはいえ、リアンたちを嵌める作戦がルートごとに違うから、単純に金太郎飴なわけじゃなくて、真相に対する驚きが薄れただけです。


買ったときは安かったので、お値段以上の内容ではありました。

ですけど、主人公のリアンが設定事故を起こしているため、若干人に勧めにくい感じはします。

活発な少女が海の冒険に出かけるっていうことで、ちょっと正義感が空回りしていたり、我儘なところがあるとか、前面に出て戦うとか、
そういうのは大歓迎なんですけどね。

美少女で一人称私で敬語だし髪の毛長いのに、男の子っぽい服着ているからってだけで男だと思われるっていうのが違和感バリバリすぎまして。
この世界の住人はどこに目をつけているんですか(困惑)?

せめて口調だけでも少年っぽかったらなあ…
そもそもCGで見える格好と女の子言葉が致命的に合わない…( ´△`)


攻略対象別感

プレイ順に書きます。

【エミリオ=ルース】
作中でおそらく最も不憫だった子。

元々海賊になりたかったわけじゃないから、1番陰謀とかに巻き込まれる筋合いのない子なんだけど。
黒幕のせいで強制的にトラウマを蘇らされちゃってるのがね、重いです。暗いルートだったから最初にやっといてよかったな…
兄が本当に良い人っぽいのが救いですかね。

ちなみに、ルートの大半では捕まっているから主人公と殆ど一緒にいないんですよ。
なので恋愛成分は少なめでした。


【フレデリック=ロゼ=ランフォード】
ひたすらいちゃついているだけのルートでした。
…というくらい、ガチでバカップルだったことしか覚えてません。

絵面的に可愛いし、ツンツンしているとこも可愛いし、ついでに弟たちも滅茶苦茶可愛いから、プレイしているだけで癒されました(*´꒳`*)

弟達の載ってるCGだけ異様に可愛さがおかしいんだけど目の錯覚せいでしょうか?
フレデリック君が弟を自慢している横で、君のほうが可愛いんだよとか言いたいです。
怒るだろうけどそれも絶対可愛い。


【ジェイク=バーンズ】
(o_o).。oO(設定19歳なのに、なんか杉田さんのおっさんボイスが聞こえるなあ…)
言動は若者っぽいのに年配っぽく感じるのは大体声のせいです。

リアンが女であることに気づかなかったり、変なところで鈍感だったりしますけど、かといってアホではない。細かいことはあんまり気にしないってくらいの、良い塩梅でした。


この人のルートだけ飛び抜けて完成度高かったのは、多分気のせいじゃないでしょうね。リアン父のこと、オウグル族のこと、ロストナビが何故隠されて居たのか等がまともにわかって回収されるのはこのルートだけですし。

それに、リアンが船長(代理)として船を動かすので、他ルートよりも頼もしく見えたのが良かったです。
この強さと度胸ならまあ…男として見られても仕方ないかな…


【レナード=フォン=バークレイ】
これまでのシナリオで敵として登場してたので、「サディアスよりマシな程度の人に、どう萌えろと…?」て困惑してからのスタートとなりました。
で、やってみたら、
のっけから商船襲ってリアンを気絶させるわ、そもそも海賊やっている理由がなんか煮え切らないわで、やっぱり微妙。

褒められるところは顔面と演技力とヘンリーさんくらいでしょうか。
むしろヘンリーさんがこのルートの本体なのでは?ってくらい良い人すぎて好きです。ヘンリーさんを悲しませたらアカンですよマジで。


【グレイヴ=フォスター】
髪型がもっさりしていて、うーん鬱陶しいって最初は思ってました。見慣れてくると何故かかっこよく感じてくるんですけどね(・・;)

割と無鉄砲で脳筋寄りのリアンになんとか教育している点はかなり尊敬できます。
というか、味方での知能枠が彼しか居ないから、ちょっと活躍するたびに彼の評価は鰻登りでした。


砂時計の番もまともにできなかったリアン……と、同レベルの知能を持つ(と思われる)船員を多数載せたのがレッドフォーク海賊船。
それを頑張って切り盛りして居たのに、いざとなったら船員にガチで疑われてたのはかなり可哀想でした。

本人は冒険小説とか書いてて海にロマンを求めているタイプなのに、なんか企んでそうな印象を受けるのが不審に思われる原因なんでしょうか。
ジェイク他脳筋には任せられない部分の仕事をやっているだけっぽいのにね!


途中まで恋愛描写少なくて真面目なルートっぽく見せかけておいてからの、処刑台の上でキスしたのは流石でした。
見かけによらず…な部分が多かったです、この人。


【ディーン=カヴィル】
また提督やらと戦うのか〜、流石に飽きてきたなと思ってたら、サディアスがバッサリ切り捨ててきたので目が覚めました。

ディーンさんはねぇ…付き合いだすとこう、なんか、異様にラブラブしてるし印象と全然違いました。戦力的には作中最強な人でルート入るまでは完璧にかっこいいのに、いざプレイしてみるとメンタルがへなちょこだったんですよ。

悩むのはいいけど海軍が大変な時期に失踪するのは、フレデリック君じゃなくても怒りますよ〜。

このルートのフレデリック君は副長が腑抜けてたせいか、良い上官と化してました。彼がいないとディーンとリアンは付き合うことすらままならないから…
尊敬していた提督が敵だとわかってからすぐ立ち向かおうとするあたり、フレデリック君の方が精神的には強い感じするんですよね。

まあ自ルートでいちゃついてるのを棚上げして、ディーンとリアンがラブラブ状態なのを見て怒っている姿は、やっぱり可愛かったですけどさ(*´ー`*)


戦いに関しての疑問

ところで、プレイしている途中にずっと気になっていたことがあります。

  • 剣で戦っている仲間を銃で援護するって、滅茶苦茶難しいどころか危険にも程があるんですがどうなんでしょうか?(というかそんなことできる銃の腕と速度があったら圧倒的に銃が有利なんじゃ……)
  • それと、自分を殺しに来るような相手を剣使って倒したら、大体無事では済まないと思うのですが……切った相手が生きてても海の上で治療だから、怪我悪化して死亡とか普通にありそうでちょっと怖いです(小並感)。

戦いの描写が薄いから明るく読める利点もあるけど、実際のところ疑問が残りました。
まあ主人公が黒幕を船ごと沈めてたりするから、命のやりとりはシビアなんでしょう、ということにしときます(ーー;)


まとめ

たまには冒険ものも良いですね!

自分はあんまり海に浪漫を感じないんですけど、去っていった謎の先住民とか人工の海嵐とか、そういうところにはワクワクしました。
だからジェイクルートでオウグル族についてある程度語られるお話が1番面白かったです。

あとはリアンの違和感が薄かったら、もうちょっと物語に入り込めたと思います。
なんなら更に男の子っぽくして恋愛控えめでも…そしたら乙女ゲーの意味ないのか。難しいな