世界的によく使われている指標です。
大まかには以下のように分けられます。
レベル I:制限なしに歩く
レベル II:制限を伴って歩く
レベルIII:手に持つ移動器具を使用して歩く
レベルIV:制限を伴って自力移動(電動含む)
レベルV :手動車椅子で移送される
この重症度は一生変わることがないものとされていて、2歳の誕生日前までの身体機能を見て、その後18歳までの予後を予測するというのが一般的な使われ方です。
やはり一般には2歳までの身体機能が大事というのが共通認識のようです。
このことからも、早期ハビリがどれだけ大事かがわかります。
あるベテランボイタのPTさんが言うには
「ボイタは早期に介入すればGMFCSのレベルを2段階くらい上げられる力を持ってる。ただ、レベルⅤは幅が広いから相当に重度な子は改善はできてもレベルを変えることは難しいかもしれないけど」とのことです。
実際娘も、生まれた病院のドクターからはボイタで親子入園するまで(生後半年頃)は経験上レベルⅣくらいかなと思われていたそうですが、徐々に上がっていき、今はレベルⅡという見方が多いです。
ただ、娘はシステム分類の中で揺れ幅が大きく、今の状態を見ても、
・運動の滑らかさとか、できている内容を見るとレベルⅠかと思うこともある。足首の硬さがなければきっとⅠに行ける(ボイタじゃないPT)
・筋の弱さ、まひの現れ方(共同運動や連合反応、筋緊張の強さ)を見ると、レベルⅢかなとも思う(整形ドクター)
と見る人によってまちまち。
これこそ、ボイタで成長してきた娘ならではの成長の仕方なのかなと私は思っています。
教科書のセオリー通りにいかない、かなりオリジナルな成長ですが、ボイタを小さい頃からやってきた子には、いい意味でオリジナルな成長を遂げている子が結構いるみたいです。
また、この分類によると、レベルⅠ、Ⅱの子は、6歳誕生日の前日までに歩けている必要がある、つまり歩けていなければレベルⅢ〜Ⅴと判断されるようにとれますが、これもそのボイタPTさんは否定的です。
小学校入ってから歩けるようになった子もたくさんいる、と。
早期でなくてもハビリで改善していけるし、早期ほど劇的でなくても予後が変わることはあるということですよね。
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脳損傷は起きてしまったこととして仕方がないけれど、子どもは脳の可塑性があるから、少しでも可能性を伸ばしてあげられたらいいなぁという思いでいろいろ取り組んできました。
重症度を改善すれば自分でできることは増え、生活は便利になります。
ただ、重症度によって幸不幸は決まらないし、重症の方で幸せに暮らしている方、社会で活躍されている方も大勢いて、当然ですが人間の価値はそんなことでは測れないと思っています。
努力によって変えられる部分がある。
変えられない部分もある。
変えられない部分も、捉え方次第で幸にも不幸にもなるし、強みにも弱みにもなるのかもしれませんね。
柔軟な生き方をしていきたいです。