はじめに

きっかけは江東区内の小学校にお子さんを通わせる保護者の方の一言でした。

 

「全校生徒に配布されたデジタル端末が、子どもが持ち運ぶには重い気がします」

 

そこで初めて子どもたちが日々持ち歩くランドセルの重さ、それに伴う健康への被害を含めて「なんとか解決できないか」と考える様になりました。

 

そこで本ブログでは「どうしたら子どもの荷物が減らせるか?」という考えの元、

重い荷物による子どもを健康被害から守る為の取り組みについてご紹介させて頂きます。

 

Chromebook(以下、クロームブック)は何故江東区で採用されたのか

 

いよいよGIGAスクール構想が江東区内公立小学校・中学校で導入され、2021年4月中には全生徒へのクロームブック(HP Chromebook x360 11 G3 EE)配布が実施されました。

 

こちらが配布されたクロームブックと同型のものです。

小型ではあるものの、頑丈なノートパソコンである為見た目以上にずっしりくる重さでした。

公式サイトでは重量約1.45kgと記載があります。

 

GIGAスクール構想の導入にあたり、3種類のOSを基本としてタブレット、ノートPC等のデバイスが検討されました。

性能や価格の比較に加えて「何が最も学習に適しているか」という観点から選ばれたのがクロームブックでした。

 

詳しい選定内容は長くなってしまう為このブログでは割愛させて頂きますが、私は現時点でクロームブックを選択して良かったと感じております。

 

何故ならば、クラウド保存を基本としている為機動性が非常に高いからです。

 

このクラウド保存は将来的な教材のデジタル化を見据えた時に最も重要な点でもあり、

少しでも紙媒体を減らす(=荷物の重量を減らす)事ができる可能性が高いと考えています。

 

教科書とクロームブックを一緒に持ち歩くとどうなるか

 

教科書のデジタル化は今後検討・実施される為、現時点では授業においてクロームブックと教科書の両方を使用する事になっています。

そして、毎日の宿題はクロームブックを使用する為、基本的に毎日自宅に持ち帰る事が必須です。

 

そこで江東区内の小学校に通う知り合いのお子さん(新一年生)にとある1日の荷物の重量を測って頂きました。

 

*ランドセル

*クロームブック※箱のまま

*水筒

*教科書ノート(国・算・音楽・図工)

 

その合計は、なんと6キロもありました。

 

過去の新聞記事「重~いランドセル、中身増え平均7キロ 小1「肩凝る」」(朝日新聞 2018年3月26日)には

 

>米小児科学会は「バックパックの重さは体重の10~20%を決して超えないこと」としています。

文部科学省の統計によると、小学1年生の平均体重は約21キロ。

>米小児科学会の基準では、2~4キロを超えない重さが望ましいということになります。

 

という一文が。

先述した例では既に荷物の重量は体重の約30%、米小児科学会の基準を超えている事が分かります。

 

重いランドセルを長期間背負う影響について調べた論文は無いとの事ですが、

やはり医学的にリスクが高いことは避ける必要があります。

 

何故ならば私自身が中学生時代にぎっくり腰を発症しており、体育会バスケ部に所属していた事に加えて

通学時の重い荷物の持ち歩きが原因の一つであると当時お医者さんに指摘された為です。

(現在はその後遺症で椎間板ヘルニアと診断を受け、大好きな運動ができなかった事も…。)

 
いずれは教科書のデジタル化が進み荷物の軽量化が期待できるとしても、今困っている子どもたちを救いたい。
そこで下記の通り今すぐできる取り組みを纏めました。
 

江東区における荷物を減らす為の取り組み

 

今すぐできる対策はズバリ「置き勉」と「正しいランドセルの背負い方を知る」事です。

 

置き勉とは、宿題など家庭学習で使わない教科書やプリントなどを机の中に置いて帰る事です。

先週江東区教育委員会に確認したところ、江東区内の全ての小学校に置いて置き勉が認められているとの事。

 

もしも「置き勉はできるけど、条件が厳しい」「学校で置き勉が認められていない」などありましたら当方にご連絡下さい。

直ぐに対応させて頂きます。

 

また、多くの学用品を使うことが事前に分かっている場合は、あらかじめ数日に分けて持っていくという手段もあります。

学校側に交渉したが認められなかった、というケースでも是非当方にご相談下さい。

 

ランドセルの背負い方一つでも子どもの身体への負担が大きく異なります。

様々なサイトを比較してみましたが、下記サイトが一番詳しく書かれていましたので是非ご一読下さい。

 

SEIBAN「小学生の荷物が重すぎる問題」。解決への道は“負担がかかりにくい”ランドセル選びと“背負い方”

 

これから夏場に向けて、重たい荷物が子どもたちの熱中症をリスクを高める事も懸念されております。

何よりも子どもたちの人権・健康を優先する視点から、お困り事は忌憚なくお声を挙げて頂ければ幸いです。

私も引き続き全力で取り組んでまいります。

 

<2021年5月24日追記>

江東区教育委員会を通じて、全ての学校において「置き勉」の実施を改めて検討頂く様に校長会にて通知を行って頂きました。

 

また、「置き勉」に関して平成30年に文科省より各学校にて配慮される様通知が行われています。

 

参照:「児童生徒の携行品に係る配慮について」

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/keikohin/__icsFiles/afieldfile/2018/09/06/1408967_001_1.pdf

 

また、各学校毎に対応が異なる状況を受け、調査した上で江東区教育委員会に申し入れを行う為にアンケートを実施しておりますのでご協力頂けますと大変幸甚です。

 

江東区立小中学校における「置き勉」に関するアンケート

https://forms.gle/AmzKzMH6wpuvK8Ae8

 

引き続き宜しくお願い致します。

 

さんのへ あや