先日お奨めした本、田中ウェルヴェ京、奈良雅弘(著)『ストレスに負けない技術——コーピングで仕事も人生もうまくいく!』(日本実業出版社、2005年)の第7章は「アサーションで原因を取り除く」です。しかし、これだけでは「へえ、アサーションとかいう方法もあるのか」くらいしか分かりません。そこで、アサーション入門の本を1冊。
平木典子(著)
『図解 自分の気持ちをきちんと〈伝える〉技術』
(PHP研究所、2007年)
http://www.php.co.jp/bookstore/detail.php?isbn=978-4-569-69155-8
「理解できないのは自分のせいでも、相手のせいでもなく、それは当たり前」というところから出発して「伝える技術」を取り上げた本です。pp.16~17に出ている図解、ありそうなケースで笑ってしまいました。「ちがうわよ!人の気も知らないで!」と怒られてしまう男性の失敗、私もよくやりそうなことです(笑)。要するに、まずいことに私の脳みそがオヤジなんです……(-_-;)。反省。
「他者も自己も一個の人間として尊重しましょう」という人権教育の文脈で、暮らしのなかで人権尊重をどう具体的に実践するのか、学んでおくことは大切ではないかと考えています。特に家族の中で、そうではないでしょうか。それというのも、私個人の勝手な思いかも知れませんが、日本的な母親というものは、子どもを操作的に扱いすぎる傾向があるように見えるからです。自分自身も、そういう傾向からそれほど自由であるとは思いませんが、自覚して「人に操られず人を操らず」を次世代である子どもたちとともに生きるなかで追求していきたいと考えています。
ちなみに、「人に操られず人を操らず」は、ロバートE.アルベルティほか(著)『自己主張(アサーティブネス)トレーニング』(東京図書、1994年)邦訳書の副題です。p.255にある「神よ、変えようのないことを受け入れる落ち着きと、変えるべきことを変える勇気、そしてこの二つを見きわめる知恵を授け給え」という引用、私は気に入っています。原文は“The Serenity Prayer”、アメブロではPrudence氏のブログ「重力の虹」で見かけました。ロバートE.アルベルティほか(著)の『自己主張(アサーティブネス)トレーニング』の第18章「アサーティブネス・親密さ・男女関係」は思春期前に抜粋を子どもらに読ませておくことを考えています。特におませな女の子は、少女マンガに毒された?恋愛観(すみません、私の偏見です)を持っていることがあるので、感情に酔うことなく自分の人生を歩めるように、感情に溺れる前に学習が必要かと思います。一方、男の子には、変な具合にマッチョになったり、悪い女にひっかかって操られるようになったりしないように、賢く生きてほしいところです。結婚する前に自分も読んでツレにも読ませておけばよかったな~と思う内容でした。