こんばんは。
先日、郡山市へ行ってまいりました。
今回は、「郡山のこだわりマリアージュ!ツアー」と題した「体験型プレスツアー」にお声がけいただき、
郡山市内の農産物の⽣産地や地元⾷材を使⽤した料理を提供するレストランへお邪魔してきました。
中でも、⽣産・流通・消費の現場に携わる⽣産者の方や料理⼈の方との交流は本当にありがたいものでした
1泊2日という短い時間でしたが濃厚な体験を通して、郡⼭の“⾷”に込められたこだわり・そして奥深いストーリーを実際に体感することが出来ました
まず郡山市に到着して、最初に向かったのは、廣瀬養鯉場さん。
なんと福島県郡山市は養殖鯉の生産が日本一なのです。
今では農作物が盛んな郡山市ですが、昔は地理的に水がほとんどない不毛の地だったというので驚きです
明治維新により、安積(あさか)開拓が行われ、この不毛の地と呼ばれた郡山市に水路が完成し、米作りがさかんになったそうです。
さらにこの安積開拓により、安積疎水を利用した水力発電所が建設されることで、製糸業や紡績業といった工業も発展し、製糸業にとって必要となる蚕を飼う製糸会社が増加、それに合わせて蚕のさなぎを餌にしていた鯉の養殖業も発展したそうです。
見学させてもらった廣瀬養鯉場では、現在でも昔ながらの蚕のさなぎや麦を餌としていて、拘りの生産を続けられております。
こちらが代表取締役の廣瀬一臣さん。
郡山ではよく鯉はハレの日に食べるものとして、昔から郡山の人の食文化に必要不可欠なものだったそうです。
しかし、内陸の郡山でも、新鮮でお手頃な魚が買えるようになったことや、食生活の変化等によって、次第に地元では食べられなくなってしまい、せっかく生産量が日本一だというのに、大半が県外へ出荷されるようになったそうです。
沢山あった養鯉場も今は6件しかないとか・・・。
また、震災後の風評も大きかったと・・・
しかし、郡山市が「鯉に恋する郡山プロジェクト」というのを立ち上げて、鯉食キャンペーンを91店舗で開催されたり(2019年)、学校給食でも鯉が復活するなど、少しずつ郡山の中で鯉食が以前よりも身近になってきているようです
さて、廣瀬養鯉場さんでは、鯉の養殖から加工までを一貫しており、養鯉場に隣接して販売所もありました。
そちらではなんと鯉のあらいとうま煮、昆布巻きを試食させていただきました。
う~ん!鯉のあらいがめちゃくちゃ美味しい!
川魚は泥臭い=鯉は泥臭いなんて思われがちですが、それは大間違い
プリッと引き締まった身はコリコリとした食感で癖もなく非常に美味しい私はこの後にランチを控えているのがわかっておりましたが、試食が止まらない状態でした
圧力なべで作った昆布巻きは、よい感じで昆布の旨味が染み出て、柔らかくてこれまた美味!
そして鯉のうま煮!これはご飯がガンガン進んでしまう美味しさ!(ご飯は出てませんがきっとそうだったに違いない・・・。)
柔らかくプリっとした身で、しょうゆベースの甘いタレと相性抜群でした。
こんな美味しい鯉、食べたらきっと病みつきになっちゃうと思います・・・。
もっともっとたくさんの方に食べてもらいたいなぁと本当に思ってしまいました!鯉はなかなか売られていなかったりするので、手には入りにくいものではありますが、そこは、郡山市内へ是非行かれて食べてもらいたいものです!
次に向かったのは、肉と野菜の農家イタリアンArigatoさん
こちらでランチをいただきました。
農薬や化学肥料を極力使わない契約農家さんから、直接仕入れたお肉や野菜を使っているそうです。
農家さんが一生懸命愛情をかけて育てられたお野菜を、お客様に喜んでもらえるように、素材の味を活かした調理をされています
福島の食材の価値を生産者さんの声と共にお客様へ伝え、お客様の美味しいとありがとうを生産者さんに届ける
農家とお客様の架け橋になれば・・・という想いからこのお店は誕生されました
そんなお話をしてくださったのは、代表取締役の鈴木厚志さん。
まず出てきたサラダプレート
ちょこっとずつ沢山の地元の野菜が使われていて、これは絶対女子が好きなヤツです
万吉どん(玉ねぎ)やあこや姫(カブ)といった郡山ブランド野菜も入っています!
う~ん!このサラダプレートだけで大満足!
シンプルな味付けだけど、美味しい
これって、やっぱりお野菜本来の味が美味しく、その美味しさを活かされた調理がされている証拠ですね!
次にでてきたのは、パスタ。
私は鶏ときのこの和風パスタをチョイスしました。
そして郡山の武田ファームさんのうねめ牛のステーキもいただきましたよ。
福島県の形をしたプレート!
郡山は人参がのせられた部分になるそうです
うねめ牛は郡山市内で肥育し、肉質等級が「4」以上の黒毛和種の雌牛。
しっかりとした食感で噛めば噛むほど味わい深くなる、そんな印象の美味しいステーキでした
そしてデザートプレートは
ティラミスのチーズケーキ
スイートポテト
ヨーグルトとライムのアイスクリーム。
最後にはサプライズプレートも
可愛い
お店の感じもお料理も、働くスタッフさんも温かい。そんなArigatoさんでした。
ごちそうさまでした
続いて向かったのは、けるぷ農場さん
農場についてパッと目に入ったのは平飼いの名古屋コーチン。
ケージに閉じ込められることのない鶏たちは、鶏舎の中や養鶏場の敷地内を自由にいきかっていて、とっても穏やかな表情をしていました。
実はまだ日本では平飼いの割合は全体の数パーセントにとどまっているそうです。
そして、この農場の鶏たちは一般的に鶏の餌といわれるトウモロコシを食べないというのです。
それは、体の中の毒だしをする必要がないため、毒だしに効果のある餌を食べなくても大丈夫なのです!
ストレスのない生活自体が毒を作らず、原因となるものを溜め込まないのですね!
う、羨ましい
このけるぷ農場の佐藤喜一さん。
とても爽やかな笑顔と穏やかな話し方が印象的
私たちが美味しいと思うだけの鶏を育てているのではなく、鶏も幸せに生きれるようにと、鶏にとっても、人間にとってもベストな環境づくりを目指していらっしゃいました。
それは同時に自然の環境を守り続けて生きていくということなんですね。
喜一さんの言葉を聞きながら、思わず頭を縦にブンブンと振ってしまう・・・
そんな魅力的なお話が聞けてとても貴重な時間を過ごすことが出来ました。
その次に向かったのは仁井田本家さん
こちらのお酒は天然水と自然米のお米だけでつくられた無添加のお酒です。
農薬や化学肥料を一切使わずに、土地を守り、田んぼを育て、お酒をつくる。
私たちの使命は「日本の田んぼを守る酒蔵になることです。」
と力強く語ってくださったのは18代目仁井田穏彦さん。
いいものをつなぐ。元気なバトンを子孫に残す
お話の中で印象に残った言葉です。
300年続いている酒蔵さんなのですが、300年受け継がれてきたものを、そして人の手で自然を守りながら、次の100年につなぐ酒づくりを目指されています。
自給自足の蔵を目指されており、木桶や備品なども自社の土地の木で作られていました。
酒蔵の中も見学させていただきました。
蔵の中の梁や床板には雑菌が繁殖しないように渋皮を塗りこんでいるそうです。
見学が終わってからは、お楽しみの試飲タイム。
普段、理由あって(笑)、アルコールは控えめ、またはノンアルコールにしている私ですが、実は焼酎アドバイザーを過去に
取得していて、お酒が出来上がる工程を知り、原材料などを深く味わいながら飲むことが好きでした。
以前も旦那さんと蔵元を訪れた際、試飲が止まらなくなりその後爆睡してしまった経験があるほど(笑)、酒蔵が好きです。
今回はまだまだ夜が長いので、爆睡してしまっては大変!と控えておこうかと思いましたが・・・やはり酒蔵見学をし、杜氏のお話を聞いてしまったら飲まずにはいられない(笑)
全種類制覇はできませんでしたが、いただいたどれもが美味しかったです
え?もっと詳しい説明は??
ちょっと体がポッポしてきて、いい気分になってしまって・・・どれがどうだったかとか紙に書くのをすっかり忘れてしまって…
全部美味しかったです詳しくはホームページを確認してくださいね
でも、私が一番印象的に残っているのは、百年貴醸酒。100と書かれたものです!
これは、水のかわりに前年の貴醸酒で仕込んでいるぜいたくなお酒です。
18代の蔵元から100年後の蔵元まで、つぎの100年を寿ぎ、ひき継いでいく貴醸酒はとっても濃厚な甘口のお酒。
こんな甘口の日本酒は飲んだことないかも・・・。とっても美味しかったです
毎年仕上がりも変わってくるので、毎年のんでみたいと思ったお酒です。
そんな感じでよい気分になりつつ、次は夕食へ。
長くなってしまったので、夕食編へ続きます。
コッタパートナーとして活動しています。
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