出産回顧録③ (分娩室~出産) | 病気に負けんとママになろっ! (妊婦編)

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子宮頸がんを克服し、不妊治療を経て、とうとう妊娠することが出来ました。


左側の分娩室に歩いて入りました。


うちの病院は分娩室が二つあって、右の分娩室には遠吠えさんが既に頑張っている様子。

二つの分娩室の間に扉があって、先生や助産師が行ったりきたりしているので声が聞こえます。



よっこらせと分娩台にあがり、栄養剤の点滴をつけられる。

旦那は私の左側に置かれた椅子にスタンバイ。 

白衣や術着は着ずにTシャツと短パン姿で携帯を片手に持ったまま。 


あれこれ看護師さん達があわただしく準備を進めている。

前にも手術室に入ったことがあるけれど、初めてだとこの物々しい雰囲気にやられるかもね。


分娩台に上がったらすぐいきんでいいのかと思いきや、陣痛が弱くなってしまいました。

NSTの数値を見て、助産師がちょっといきみづらいよね。次にしようかとか言う。


えーーー。もうこんなに痛いんだから出してしまいたいんですけど!!


いい陣痛とお母さんのいきみと赤ちゃんの出てこようとする力が揃わないとダメなのよ。

と、助産師。


ふぅ~。


最初は旦那が左手を握ってくれていたが、それではどうもいきみにくくて。

両手でがっちり分娩台のハンドルを握ってスタンバイ。


さぁ、次の陣痛が来たら頑張っていきんでポロンと産むぞ。と思っているのに、

陣痛室にいた時よりも陣痛の間隔があいて、痛みも収まってきてしまった。


「のんびり屋さんの赤ちゃんやね。」 と、助産師。


陣痛がくるまで20分くらい掛かるようになり、陣痛の合間に寝てしまった私。

旦那に、「寝るんかい!!」 と、大阪人らしく突っ込まれてしまいました。 



こんな感じで弱い陣痛を6回ほどやり過ごし、2時間も経過していました。

その間には無事にお隣の遠吠えさんに男の子誕生。

元気な泣き声が聞こえます。


2時間の間、陣痛の度に先生、助産師さんが臨戦態勢。 旦那も立ち上がり励ましてくれる。

疲れるわ痛いわしんどいわで少々参り気味の私に声を掛けてくれる助産師さんの、


「いいよ~、上手よ~。 今、いきんでっ!! 赤ちゃんもがんばってるよ~

 はい、もう少し頑張って! 」  などの掛け声に何度救われたことか。


頭が見え隠れして出たり引っ込んだりしている赤ちゃん。 (旦那の観察&報告)

なかなか出てきてくれないのは何で??

私のいきみが足りないのかな? 

十分これでもかってくらい力んでるつもりなんだけどー!!


先生が、「次の陣痛で少し吸引をしましょう。 お母さんも赤ちゃんも少し疲れてきてると思うので。」

と旦那に言いました。


助産師さんに次で産もうね。出にくかったらちょっとお腹に乗せてもらうからね。

と言われ、私も気合を入れ直す。 


はい、来ました。 陣痛!


精一杯いきむ私、ハサミで出口付近を切る先生、お腹に乗ってくる助産師、覗き込む旦那。

丸いものが出てくる感覚が下半身にわかって、必死に目を閉じていきんでいたら、

先生に、「お母さん、赤ちゃん出てくるよ! 目を開けて!」 と、言われ目を開けると、

赤ちゃんの頭が見えました。 そして泣き声が!

産まれたっ!!


私の第一声は、「わぁ~っ」だったと思います。


感動とか泣けてくるとかよりも、はぁ~、やっと終ったよ! が正直な感想。 


結局、吸引はされなかったらしく。

旦那と、「やったね、無事に産まれたね~。」 と笑顔で言葉を交わす。


赤ちゃんはすぐに連れて行かれて近くのベットで何か処置をされている様子。 

カメラを持った旦那が赤ちゃんを追いかける。(笑) 


程なくタオルに包まれて私の胸の上に置かれた赤ちゃん、泣いている。 

涙を浮かべて赤い顔して泣いている。


かわいかった。 

ううん、かわいいってより愛おしいって感じ。

ヤッター!とまんべんの笑みの私を旦那がパチリ。


初乳を飲ませてから、赤ちゃんは私の見えるところで体重や身長を測られていました。

後産もその間に受けたけど、赤ちゃんを見たくてずっと横を向いていました。


胎盤が出ることや縫われる痛みは多少あったけど、

局部麻酔が効いていたし、赤ちゃんを見ていると嬉しくてそんなのへっちゃら!


その後は私は分娩台で休憩。

間にも子宮をぐぐっと押されたり、腹帯を巻かれたり、買ってきたアンパンを寝ながら食べたり。

旦那がジュースを飲ませてくれました。


ふと旦那、「名前は○○にしよう!」 と言いました。

○○は私が付けたいと言っていた名前だけど、旦那は自分が考えたXXにするよ!

と、前日まで言い張っていて私もしぶしぶ承諾していたんです。


今日になってなぜ旦那の心は変わったのか? 名前は○○に決まりました。

(まめおは本名ではありません。 分かるって? (笑))


そして、旦那は赤ちゃんと一緒に両親に見せる為に分娩室を出て行きました。




(出産時の状況) *母子手帳より


妊娠期間 38週

娩出日時 2009年8月15日 午後2時26分

性別 男 体重 3,066g  身長 49.0cm  頭囲 33.0cm  胸囲 32.0cm

分娩所要時間 10時間40分  (←陣痛開始からの時間みたい)

出血量 190ml



以上、出産回顧録を終ります。

お付き合いありがとうございました うっとり・・・