「開拓者たち」第1話/〜現実ほど厳しいものはない | どら☆ぶろ〜テレビドラマ感想ブログの決定版

どら☆ぶろ〜テレビドラマ感想ブログの決定版

連続ドラマの感想やあらすじ(放送回までのネタバレ含む)などについてを主に書いてます。
目標とコンセプトは「面白いドラマをより多くの人に見てもらいたい」です。
朝ドラ「ごちそうさん」「あまちゃん」のあらすじ・感想が日課です。
旅行記も稀に書いています。

火曜22時~
NHK総合
(再放送:4/7・土曜 15:05~)



番組公式HPはコチラ

◎あらすじ(ネタバレあり)
宮城の貧しい農家に育ったハツ(満島ひかり)は「口減らし」のために満洲・千振(チフリ)に向かう。
そこで速男(新井浩文)と見合いをし、結婚する。
夫婦生活はも開墾生活も最初は上手く行かなかったものの、次第にうまくいくようになる。
ハツは宮城にいた兄弟の史郎(石田卓也)、金次(綾野剛)、富枝(山下リオ)を呼び寄せるのだった。
しばらくは、慣れた開拓生活にわずかばかりの幸せを感じるハツたち。

しかし、日中戦争が始まり、戦局が悪化したため金次や速男が徴兵されることになる。


◎みどころ

とにかく暗いが、リアリティは非常にある。

◯おもしろポイント
①開拓者達の日常や背景がリアル
開拓者の姿がとにかくリアル。
満島ひかりが満州に渡るシーンとかリアルすぎてコワい。
貧しい農家出身で、ある日父親が「見合い話がある。満州に行くんだ」と言って、話を切り出す。
貧しいから、女だから(当時の)、断る事など冗談でも出来そうにない雰囲気なのである。

「生きるために満州に行く」と覚悟をして満州に向かう満島ひかり。
しかし、強制収容所のような集合住宅に暮らし、でサラ地から畑を耕す。
畑に虫が出たら、開拓民全員で徹夜で虫を一匹ずつ捕まえる(ある意味無農薬野菜だ)。
しかも、土着の中国人(土地を奪還しようとする人)と日本兵との戦闘シーンが開拓民の目の前で起こったりする。
リアリティがありすぎて恐ろしい。


②映像や演出に金がかかっている
逆光シーンなどが多くて、明らかに撮影に力を入れている。
しかも、中国ロケも行なっている。
カネと力が入っているのが非常に伝わる。



◯ツッコミポイント

怖すぎてツッコめない。
あえて言うなら、1話の主題が「幸せはいつまでも続くはずだった」らしいが、幸せそうなシーンが全体の中で3分にも満たない程度しかない。
「いつまでも続く」という程続いてない、幸せ。(しかもその3分程度も暗すぎてあんまり幸せに見えない)


◯つまらなポイント
見方によるけど、「ドキュメンタリードラマ」としては秀逸。
「エンタメとしてのドラマ」と思って見ると完全に暗くなる。

修学旅行で「広島に行って戦争体験者の生の話を聞きました」というような気分になる。
しかも、満州に住む中国人からしたら「開拓者は加害者でもある」っていう事実をドラマ内で見せている(事実だが)のでどうしようもない暗い気持ちになる。

火曜の夜に見るよりは、録画で「じっくり物事に向き合いたい」時に見るのがいい。