谷崎潤一郎。
武勇名高い武州公は、その残虐さでも知られている。
それは少年期に魅せられた、無残な生首を洗う美女への憧れから来るものであった。
歪んだ憧憬から、武州公の一生は陰惨な奸計に満ちていく―
有名どころを2・3個読んで、
「テーマからして好みのはずなのに、ピンと来んな~~~」という印象の強い谷崎さん。
以前読んだ『君らの魂~…』の解説にて、
『武州公秘話』が新青年で連載していたことを知り、取り組んでみました。
前々から、「猟奇耽美好きならコレは外せんだろ~」という評価は聞いてましたし。
新青年連載物なら、より範囲内であろうと思ったんですが…
テーマからして好みのはずなのに、ピンと来んな~~~!!!
戦前かつ文豪なので、
「背開き五人前お待ち!」っつー、友成さんや夢明さんのノリはもともと期待はしてなかったです。
あからさまに書かない、書かないことで想像させる、耽美派なんであろうなと。
が、なんかね~
「この後武州公ったらひどいんですよそれはもう~~~」というのを匂わせるだけ匂わせといて、
「まあ、そこに至るにはこんな前フリがあったんですよ…」ってとこで終わる。
えっ、グロ描写だけじゃなくて、「こんなひどい武州公」まで想像に任せる感じ?!
そこは書こうか!
本当にね~~~
首洗いシーンがいいんでね、ここまで良いモチーフがあるのに外れるとは予想もしてませんでしたわ。
抑えた平易な筆致も、こぶしを求める私には合わんしな…
少将何とか~ってのも高評価しか聞いたことないが、諦めるか。
心に残った部分を2点。
・鼻を削ぐときに、きちんと削げるように何度も触って確かめるシーンは生々しかった。
つーか谷崎さん、なんかの話に出てきた目を潰すシーンも、えらい生々しかったよな~。
こう、なんつーか「お金に困った人を雇って、実験したりしてないよね?」と不安になる感じが。
・桔梗の方と武州公、初対面シーン。
トイレに隠し通路が!ってのはいいんですが、
初対面時は日時を約束してたわけじゃないし…
桔梗の方は、普通に「あ、トイレ行こ」と思ってたんだよね?
そこから長々と父の思い出を語ったり語られたりしてるけど、
尿意大丈夫なのかが気になりました。


