緑ヶ丘ビーズ荘 -9ページ目

緑ヶ丘ビーズ荘

読書とビーズ。

谷崎潤一郎。



武勇名高い武州公は、その残虐さでも知られている。

それは少年期に魅せられた、無残な生首を洗う美女への憧れから来るものであった。

歪んだ憧憬から、武州公の一生は陰惨な奸計に満ちていく―






有名どころを2・3個読んで、

「テーマからして好みのはずなのに、ピンと来んな~~~」という印象の強い谷崎さん。

以前読んだ『君らの魂~…』の解説にて、

『武州公秘話』が新青年で連載していたことを知り、取り組んでみました。

前々から、「猟奇耽美好きならコレは外せんだろ~」という評価は聞いてましたし。

新青年連載物なら、より範囲内であろうと思ったんですが…




テーマからして好みのはずなのに、ピンと来んな~~~!!!




戦前かつ文豪なので、

「背開き五人前お待ち!」っつー、友成さんや夢明さんのノリはもともと期待はしてなかったです。

あからさまに書かない、書かないことで想像させる、耽美派なんであろうなと。


が、なんかね~

「この後武州公ったらひどいんですよそれはもう~~~」というのを匂わせるだけ匂わせといて、

「まあ、そこに至るにはこんな前フリがあったんですよ…」ってとこで終わる。


えっ、グロ描写だけじゃなくて、「こんなひどい武州公」まで想像に任せる感じ?!

そこは書こうか!




本当にね~~~

首洗いシーンがいいんでね、ここまで良いモチーフがあるのに外れるとは予想もしてませんでしたわ。

抑えた平易な筆致も、こぶしを求める私には合わんしな…

少将何とか~ってのも高評価しか聞いたことないが、諦めるか。





心に残った部分を2点。


・鼻を削ぐときに、きちんと削げるように何度も触って確かめるシーンは生々しかった。

つーか谷崎さん、なんかの話に出てきた目を潰すシーンも、えらい生々しかったよな~。

こう、なんつーか「お金に困った人を雇って、実験したりしてないよね?」と不安になる感じが。


・桔梗の方と武州公、初対面シーン。

トイレに隠し通路が!ってのはいいんですが、

初対面時は日時を約束してたわけじゃないし…

桔梗の方は、普通に「あ、トイレ行こ」と思ってたんだよね?

そこから長々と父の思い出を語ったり語られたりしてるけど、

尿意大丈夫なのかが気になりました。