異形選出。福澤徹三。落ちばれネタバレガッツリありますのでご注意。
★☆☆
実話怪談の実力者による、日本ならではの怪奇7編。
ハートウォーミング系長編・連作がやはり無理だったため、「できるだけ長編!」とか言わず良さ気なものを手に取るようになってます。この意気地なし!
で、短編集。ホラー。解説平山夢明。
異形でも気合い入れて怖がらせに来てくれた福澤さん!
…なので期待しすぎちゃったかな~…。
何つーか、サイコホラーっていうんですか。
「人の心って脆いですね、怖いですね」って話だったんですね。
都市伝説系では重要な要素ですよね。私も嫌いじゃないさ!むしろ好き!
でも、「読むぞ~~~霊!!」って気分で取り掛かったんで、コレじゃない感がな…
霊も出るんですよ。
バラエティに富む霊が出るんですが、人間関係の中で完結しているんで、もうソレ喫茶店とかで話をつけろ!みたいな気分になっちゃうんですよ。
いや私の心構えが間違ってたのに、逆切れなんですけどね。
人間の私は反省すべきなんですが、霊にとって逆切れとか逆恨みって大事だなーと。
コレコレこーいうことがあったんで、この人殺します、って霊より、ちょっとソレ意味わからないんですけどそもそも意味ないですよね、って霊の方がパワーありますよね?
死にゆく自分と滅びゆく何とか菌が結びついちゃった貞子とか。
人の身の逆切れを反省しつつ、おちばれネタバレありで次の2編については切れます。
『超能力者』
主人公の中年男がピュアすぎ。
目の前で見ても、まったく種や仕掛けがわからないんで、超能力かも!!ってお前は戦後の小学生か?
しかもやってるネタがスプーン曲げにカードマジック。
発行2003年とはいえ、その頃にはマジックネタバレ流行ってたはず。
あんまり何もかも白昼にさらけ出すのも色気がないよね~~~とは思いつつ、不倫してる中年男がそんなにピュアな意味ねーだろ!!
後でそれを暴く友人が出てくるので、あえて種を説明しやすいネタにしたのでしょうが、スプーン曲げにカードって…
マジシャンは血で血を洗う修練の末に技を体得しているらしいので、種や仕掛けがわからなくてもすごいマジックだな~ってなりませんかね。
霊も出るんですけど、おっさんの初心さに比べれば小さい問題に見えるという、斬新さを狙った…のか?
『不登校の少女』
さすがに、あ~人の心に潜む闇、みたいなテーマだったか~、私の心得違いか…
と思い知らされはじめてはいたんですが、まあ短編集だし毛色を変えたのもあるんじゃないかな、と期待させてくれてやっぱり心の闇だった作品。
もう奥さんが怪しすぎるんですよね。
お前がやったんだな。って感触があまりにも強烈なので、「と、思わせといてとうとう来るか?!」と思ったんですよ。
来ませんでした。裏の裏を狙った…のか?
霊も出ますよ。出るんですけど、なんで半年以上放置?冥途観光でもしてたの?
と、細かい点が気になるのはやはり人間関係の上で出てくる霊だからでしょうね。
意味不明の怨霊とかだったら、出たいときに出ても「まあそうだろうな」って思いますからね。
期待が大きすぎると逆切れしてしまうという教訓を得ました。
…うーん他の作品に手を出すか迷うわ。