近松門左衛門。角川ソフィア文庫版。
冥途の飛脚と心中天の網島も入った、心中3大作品集です。
鏡花みたいな、古風で華やかな文章が読みたいな~
と、知恵袋なんかでつらつら眺めると、鏡花好きなら近松とかでないかい?
というご意見があったので。
そこまで遡らんとダメかい?とは思いましたが、確かに七五調は堪能できそう。
昔曾根崎心中くらいは読んだはずだが…と再チャレンジです。
有名な「この世の名残…」部分の、七五調での畳みかけは圧巻でした。
が。
うーーん、もともと文章というより曲(?)だからか、七五調でない部分は思ったよりリズムに乗りづらい。
句読点がな…なぜここにって理解ができないもんだから。
浄瑠璃で聴いたらいい感じなのかもしれないですが…
ストーリーは心中ものなので、わかりやすくかつ盛り上がります。
とにかく「よーいドン」で死に向かって突っ走る。
まあ、心中するほど追い詰められてる二人なので事情があるのは当然ですが、
3作品とも、男側の事情が自業自得なのであんまり「可哀想!」って悲惨さはないです。
「盛り上がってんねソコのお二人!」みたいな。
男が全員自業自得な中でも、とくに『冥途の飛脚』!!!
忠兵衛のクズっぷりがすごい。
これは「悪の魅力」的なクズでなくて、正真正銘のダメかつムカつくクズっぷりです。
客の金に手を付ける、諫められたら泣き落とす・ごまかす・逆切れする、
「お前のためにやったのに」とか言ってなんか被害者気取り。
武士の金に手を付けて追手がかかるんですが、
読んでるこっちも、「このクズを生かして逃がすな」って気分でしたよ。
これさ~~~
人形浄瑠璃の、端正かつ恐ろし気な人形が演じてたら、人間界の基準を超えてなんか泣けたりすんの?
つーか浄瑠璃はダメ男が好みなの?
と浄瑠璃に興味がわくほどのクズなので、ひょっとしたら近松の狙い通りなのか…???

