緑ヶ丘ビーズ荘 -20ページ目

緑ヶ丘ビーズ荘

読書とビーズ。

時間SF傑作選。大森望編。

温かくなってくるとSF読みたい気分になるけど、

SFってちょっと読書から遠ざかってると敷居が高くなるんだよなー。

タイトルでピンと来なくてさんざん彷徨ったよ。

大森さんて、ちょいちょいお見掛けするたびに愛が溢れてるんで信頼してます。





『彼らの生涯の最愛の時』 イアン・ワトスン&ロベルト・クアリア

イチオシ。

バカでエロで少女漫画。言うことないな!

年の差を乗り越えて、出会い続ける運命の恋人たちの話。

閉じた環の中でグルグル巡る話なのに、なんか夢と希望に満ち溢れてるわ…

あ~~~バッカバカしいな~~~と思いつつ、切ないやら可愛いやら。

マック行きたくなるな!





あまりに『彼らの生涯の~~』が好みすぎて、他の印象が薄くなってしまった…


『商人と錬金術師の門』(テッド・チャン)も、イメージが華やかでとても良かった。

中近東の良い面が前面に。そう、私の想像する中近東ってこんな感じなんだよ~~~。

『彼らの~』と同収録じゃなかったら、もっとインパクト大きかったと思います…

豪華絢爛、健やかな精神、美しい愛情。それっぽい格言も一々決まっていてかっこいい。

長編も読みたくなります。


『いまひとたびの』(H・ビーム・パイパー)は人生やり直しもの。

第三次世界大戦にて瀕死の軍人が、少年に戻って世界大戦を止める覚悟を持つ…

というストーリーは、扉で紹介されている筒井康隆の「秒読み」とまるっと被ります。

今なら炎上するのでは。

けど、これ読むと「あ~~~、やっぱ筒井康隆いいわ!!!」ってなります。

説明なし・ラストの一言で少年の大志と人類の希望が感じられる、筒井作品を読み返したくなりました。


ごめん、パイパー作品がいまいちってわけじゃないです。好みの問題。

きちんと理論的に説明しようという気概があって、

ひょっとしたら理系の方はパイパーの方が読み応えあるかもですよ。



幽編集部編・東雅夫監修。

夢をテーマに実話風怪談の競作集。

実話風だと巨大な陰謀や大量死は使えないため、地味になりがちかとは思うが…

例によって信頼の東さんのお名前も見えることだし。





夢らしく淡々とした短編が10作。

読みやすいがやはり印象は薄い。

薄いながらも、そこが夢っぽい感触でいいな~と思ったのは

『偶像の聖痕』『恋ひ塚』でした。





『偶像の聖痕』(小中千昭)

あれ、異形シリーズでもお会いしましたよね?

夢というよりがっつり怪奇現象を扱っていて、やる気が感じられます。

幼い中学生の少女に、なぜか執着され聖痕を与えられる…

という、おっさんの夢とロマン。

ロマンチックで大変よろしかったです。




『恋ひ塚』(内藤了)

雨、大道芸人、鯉…と、イメージ豊かに小道具を取りそろえつつ、

うるさくならずに、しんねりした夢らしさが好みでした。

そもそも魚類ってなんとなく怖いですもんね。

こちらも幼児が好きなおじさんの話。

えっ、男女問わず幼ければOKだったのか?という謎が残る…。





完全にプラトニックなロリコンって、精神の煮詰まり具合が好きだなー。

(手を出す系は「弱いやつを狙うんだな」ってなるからダメ。)

有栖川有栖に、プラロリの傑作短編があったんだけど、なんてタイトルだったっけ…