緑ヶ丘ビーズ荘 -18ページ目

緑ヶ丘ビーズ荘

読書とビーズ。

澁澤龍彦訳。


すんごいご高名な方だし、いくつかは好みジャンルで巡り会ったと思うんだけど、

意外と印象薄いんですよね澁澤さん。

解説で、信頼の東雅夫さんが絶賛してるんですが、

やっぱりそんなにピンと来なかったかな~~。

おそらく洗練されすぎているためかと思われます。





ただマルキ・ド・サドの『呪縛の塔』は良かった。意外。

サドって「美少女を性的に痛めつけるぞ~」って作品だと思ってたんで、

手に取るまでもなく範囲外って感じだったんですが、全然。

ストレートで力強い勧善懲悪ものじゃん!

聖☆おにいさんで計画されてた地獄観光旅行みたいでした。

しかも古めかしい美文。ザ・好み。


えぐい描写が全くないのは、澁澤さんが気を利かしたのか元々短編だからか?

悪の主人公が、反省せずふてぶてしく、スジの通った悪ぶりでかっこいい。

財宝を守る巨人たちと対峙した時のセリフが「好敵手ござんなれ」ですよ。イカスわ~。


途中で出てくる鷲のセリフもいい。

「舌先三寸で渡世している山師ども」とか、使う機会はないが使ってみたいよな~。

この鷲との対話シーンは、派手なSF風味。

見どころの多い豪華な短編でした。





他はわりとすっきり訳されており、そんなに好みのものは…

『共同墓地』の中の『幽霊の死』はちょっと可愛くて良かったですが。

今度エッセイに挑戦してみようかなー。








文豪怪談傑作選 明治編。

旧かなを改めてくれてて、ほんと読みやすい。

編者はおなじみ東雅夫。安心感がすごい。

有名どころから全然知らん作品まで、

相変わらず信頼できる作品ぞろいです。

アンソロジストって…本業何?編集者ってこと?と思ってましたが、

重要な仕事なんやなあ。


びっくりしたのが正岡子規。

「病気の記録を付けていた人。侘び寂び。」くらいの知識しかなかったんですが、

若い頃の筒井康隆や夢枕獏みたいな、饒舌なSF書いてるんやね?!

特に小品集の中の『墓』という作品がいい!

みイちゃんと何があったのか気になるわ~~~。

タイトル下に小さく「落語生」って書いてるんやけど、落語が元ネタってことか?





佐々木喜善の『縁女綺聞』。

遠野物語のネタ提供者が語る生の民話。ほんとにあった怖い話みたいなもんか。

文語体の遠野物語でもうすうす思っていた、

「それは犯罪では…」「それは自傷傾向のある病では…」感が口語体のため五割増し。

現代の視点からとかく言うのはよろしくないとは思うんですが…


「他害の恐れのある病では」と思われる事例がなく、

そういう場合は、言い伝える間もなく速やかに処理されていたのか…?

という疑いが消えないため、作者の思いとは別の次元でひんやりしました。






あと坪内逍遥の『神変大菩薩伝』。

えっ文章めちゃめちゃいいな!すごい好み!!

と感動したのもつかの間、途中で飽きたのかラストがひどい。

何もかも放置。メインだったはずの女怪くらいは何とかしてくれよ。

本人も「怒られるかなー」と思ってたのか、ラストの章は「大団円?」と?つき。ちょっとムカつく。

でも文章の豪華絢爛さはほんと良かったです。

時代がかった文章ってグッとくるよなー。




DVDで買うかダウンロードにするか相当迷ったんですが、

・機械に致命的に疎い

・今後新作が出ることもないだろうし、あとは廃盤になるばかりだろうし…

というわけでDVD購入にしました。


現在、よく使うものをわさっと乗せてる棚に、

数少ない化粧道具や禅CDと並んで、肉色の背表紙(ってDVDでもいう?)が。

生まれてこのかた、片づけられない生き物として生きてきたんですが、なんとかせねばな…


「絶対にばれないようにお送りします!!」とサイトで力強く宣言しているだけあって、

清潔感のある真っ白な包装で届きました。お気遣いありがとう。


まったくの余談ですが、私の住んでる地域の宅配便配達員さん、

皆さんめちゃめちゃ感じが良い。

この日も午前指定にしてたんですが、11:45ごろ、

「遅くなってすいません!!」と息せき切って届けてくれました。

全然指定枠内やし、お急ぎの品じゃないし…お気遣いありがとう…。





作品はアンソロつーの?

どれも、色んな出演者の短編が数本入っている形。

これはO氏の所属会社の作風かな~と思ってたんですが、どこもそうみたいですね。

O氏パート以外いらんから、ダウンロードのほうが良かったかな~~

でも私、基本ブツ重視派やからな…

今後の購入にあたって迷うところです。

まだ買う気か。


新作が望めないとはいえ、結構な出演作があってな…

喜ばしい…と言っていいと思う。うん。