米国の住宅市場で、11月の住宅販売保留数(Pending Home Sales)が前月比+3.3% と増加しました。

住宅販売保留数とは、👉 売買契約は締結されたものの、まだ引き渡し(クロージング)が完了していない住宅取引件数を指し、通常は1〜2カ月後の実際の住宅販売数の先行指標とされています。

今回の増加は、住宅ローン金利の低下を背景に、全米4地域すべてで上昇した点が注目されます。

ただし、この改善は限定的で、2025年通年の住宅販売戸数は30年ぶりの低水準となる可能性が高いとの見方は変わっていません。

📊 11月の主なデータ

・住宅販売保留数:前月比+3.3%
・前年比:+2.6%
・2025年で最も良い月(季節調整後)
・11月の平均住宅ローン金利:6.24%(約1年ぶり低水準)
住宅販売価格(希望価格中央値):41万5,000ドル

Realtor.comのエコノミストは、「金利低下と供給改善は追い風だが、住宅市場全体は依然として低調」と分析しています。

📉 それでも2025年は「30年ぶりの低水準」

住宅販売保留数は将来の販売動向を示しますが、12月の実際の住宅販売数が大幅に伸びない限り、2025年は過去30年で最も低い水準になる可能性があります。

・2024年通年の既存住宅販売数:406万戸(1995年以来の低水準)
・2025年11月までの累計:371万戸(前年同期を下回る)

👉 3年連続で歴史的に低い住宅取引量が続いています。

🏡 なぜ住宅取引は回復しないのか?

主な理由は以下の通りです。

✔ 住宅価格が依然として高水準
✔ 住宅ローン金利がまだ高い
✔ 経済の先行き不透明感

住宅販売価格の中央値は41万5,000ドルと、コロナ前と比べて大きく上昇したままで、購入可能な層が限定されている状況が続いています。

📈 明るい兆しも:2026年に向けて

一方で、徐々に改善の兆しも見え始めています。

・賃金上昇率が住宅価格の伸びを上回り始めた
・売り出し中住宅数:前年比+13%
・住宅価格動向
 - 希望価格中央値:前年比▲0.4%
 - 平方フィート単価ベース:前年比▲0.9%(3カ月連続下落)

全米不動産協会(NAR)は「2026年には既存住宅販売数が14%増加する可能性がある」と予測しています(Realtor.comは+1.7%と、より慎重な見方)。

🗺️ 地域差も鮮明

・南部・西部:販売の鈍化が目立つ
・北東部・中西部:在庫不足を背景に相対的に堅調

📝 まとめ

✔ 2025年は住宅市場の底固めの年
✔ 住宅価格中央値 41万5,000ドル は依然高水準
✔ 本格回復は2026年以降が本命

現在の米国住宅市場は、急回復ではなく、ゆっくりとした正常化のプロセスに入っていると考えるのが現実的です。