ミネアポリスとセントポール、
同じ地域で真逆の結果にアメリカ中西部の ツインシティ(ミネアポリス&セントポール) は、近年の家賃規制政策を巡り、全米でも注目される「実例市場」 となっています。

同じ地域にありながら、異なる住宅政策を選んだ結果、正反対の市場動向 が生まれました。

🟥 セントポール:全米でも最も厳しい家賃規制

セントポール市は、

  • 年間家賃上昇を一律3%に制限

  • 空室になっても家賃を上げられない

  • インフレ調整なし

という、全米でも極めて厳しい家賃規制を導入しました。

実質的には、インフレ率と同程度の上限=オーナーの実質収益はほぼゼロ
という状況です。

📉 規制の結果:開発と投資が急停止

この政策は、すぐに市場へ影響を与えました。

  • アパート建設許可数:79%減(2021〜2022年)

  • 金融機関・デベロッパーが撤退

  • マルチファミリー投資は「ほぼ凍結」

  • 不動産価格は 少なくとも6%下落

あるデベロッパーは、「セントポールでは“完全停止”。
皆、計画を白紙にして去っていった」と語っています。

🟦 ミネアポリス:建設促進で供給を拡大

一方、ミネアポリス市は新規住宅供給を積極的に促進する政策 を選択。

  • 建設許可数:約300%増

  • 平均家賃:0.7%上昇($1,506)

  • 大型アパート取引:数十件成立

家賃の上昇は抑えられ、投資・開発は活発に動きました。

⚠️ しかし新たな問題も…

ただし、ミネアポリスの成功にも影があります。新規供給の多くが、

  • 高所得者向け

  • 新築・高グレード物件

に集中し、低〜中所得層は依然として家賃負担が重い 状態。

ある住民は、「障害年金収入の半分が家賃に消えている」と語っています。

🏠 オーナー側も苦境に

セントポールの家主側も厳しい状況です。

  • 長期入居者に配慮した家賃調整が不可能

  • 一律3%しか上げられない

  • 修繕費・保険料は上昇

結果として、

✔ 物件を売却
✔ 賃貸事業から撤退

するオーナーも増えています。

🚨 最終的な結果は「どちらも厳しい」

皮肉なことに、

  • 立ち退き(エビクション)申請数

    • ミネアポリス:+68%

    • セントポール:+61%

と、両市とも住宅不安は悪化 しています。

🧭 このニュースが示す重要な教訓

✔ 家賃規制が厳しすぎると「供給が止まる」
✔ 供給拡大だけでは「低所得者は救われない」
✔ 投資・開発・入居者保護のバランスが不可欠

「家賃を抑える」ことと「住宅を増やす」ことは、どちらか一方では解決しないという現実が、ここにはあります。