いつも米国不動産のブログをお読みいただき、ありがとうございます。

米国の主要都市で、オフィスビルの価格調整が続いています。🏢
Bisnowが2026年9月24日に報じたColliersの集計によると、2025年第2四半期から2026年第2四半期までの12カ月間に損失売却となった割合は、ロサンゼルス50%、サンフランシスコ61%、ニューヨーク49%でした。全米平均も50%です。

📊 ニュースの要点

特に厳しいのがロサンゼルスの大型ビルです。10万平方フィートを超える24件の取引では、79.2%が損失売却でした。具体的な取引を見ると、同じ都市でも価格差が非常に大きいことが分かります。

【ロサンゼルスの主な取引事例】

① Bank of America Plaza
2014年の評価額6億500万ドルに対し、2026年の売却額は2億1,000万ドル。約3億9,500万ドル、約65%低い水準です。約4億ドルのCMBSローンが債務不履行となった後の売却でした。

② Wells Fargo Center North
約140万平方フィートの大型タワーで、売却額は1億5,000万ドル、1平方フィート当たり約107ドルでした。債務不履行となった借入金は約5億600万ドルで、売却額との差は約3億5,600万ドルです。

③ Glendale Plaza
2017年に1億7,900万ドルで取得された物件が、2026年8月に7,000万ドルで売却されました。約1億900万ドル、約61%の下落です。売却単価は1平方フィート当たり約129ドルでした。

④ 865 S. Figueroa Street
約71万9,000平方フィートの物件をロサンゼルス水道電力局が9,250万ドルで取得。1平方フィート当たり約129ドルで、ダウンタウンの価格調整を示す取引です。

⑤ Bedford Collection
一方、西ロサンゼルスでは約24万平方フィートの物件が2億6,000万ドル、1平方フィート当たり約1,085ドルで取引されました。ダウンタウンの大型ビルと比べ、平方フィート単価は約8~10倍です。

⑥ Element LA
ゲーム会社Riot Gamesは、長年本社として利用してきたSawtelleのオフィス群を1億5,000万ドルで購入し、さらに賃貸借契約の終了費用として8,100万ドルを支払いました。売主の総受取額は2億3,100万ドルです。

このようにLAでは、債務不履行後の大型ビルが1平方フィート100ドル台で取引される一方、好立地や自社利用目的の物件は1,000ドルを超えています。

【サンフランシスコ】
Transamerica Pyramidを含む3棟は2026年3月、6億9,160万ドルで売却。取得・改修を含む総投資額約10億ドルを約3億800万ドル下回りました。

【ニューヨーク】
1177 Avenue of the Americasは2025年9月、5億7,110万ドルで取引されました。2007年の取得額10億ドル超と比べ、少なくとも約4億2,900万ドル、43%以上低い水準です。

💡 注目点

同じロサンゼルスでも、ダウンタウンの大型ビルと西側の優良物件では価格が大きく異なります。安さだけでなく、稼働率、主要テナント、無料賃料、改修費、固定資産税、保険料、借換え条件を確認しましょう。

価格が下がった今こそ、「安い理由」と「回復できる根拠」を見分けることが重要です。✨