米国の商業不動産市場で、融資の「終了日」が再び大きな焦点になっています🇺🇸
商業用不動産ローン分析会社Treppは2026年9月2日、9月中に契約上の延長余地がなくなる民間CMBSローンの残高が、合計27億4,000万ドルに達すると発表しました。
🏢 満期額は減少、でもリスクは上昇
9月の対象は100件で、残高は8月の54億9,000万ドルから半減しました。しかし、借り換えリスクが高いローンの割合は上昇しています。
物件の収益力を示すデット・イールドが8%未満の残高は全体の50.56%、6%未満は26.96%でした。6%未満の割合は、8月の18.13%から大きく増えています。
現在延滞している残高は3.60%で、96.40%は正常に支払われています。それでも、デット・イールドが6%未満なのに正常返済中のローンが約6億8,830万ドルあります。満期時に新たな延滞や条件変更が発生する可能性には注意が必要です。
🏬 オフィスと小売が中心
物件別では、オフィスが14億8,000万ドルで全体の53.82%。次いで小売施設が約7億1,964万ドル、26.22%です。
特に小売施設では、満期残高の58.56%がデット・イールド6%未満でした。別のTrepp調査によると、8月のCMBS延滞率は全体で7.85%、オフィスは12.00%、小売は7.20%、集合住宅は7.69%です。
💡 注意点
米国商業不動産では、キャップレートだけでなく、既存ローンの満期日、延長権、デット・イールド、LTV、DSCRを確認することが重要です。
✅ 現在の金利で借り換え可能か試算する
✅ 物件価格が10~20%下落しても融資条件を満たすか確認する
✅ 「延滞していない=安全」と判断しない
✅ 売主の追加出資や早期売却の必要性を交渉材料にする
借り換え難はリスクですが、自己資金に余裕のある投資家には、価格調整後の優良物件を取得する機会にもなります。
これからは「現在の収益」だけでなく、「満期後も資金をつなげるか」を見極めることが、ますます重要になりそうです📊
