アメリカの賃貸住宅市場に、少し変化が見えてきました

Apartment Listが2026年8月26日に更新した全米賃料データによると、8月の家賃は前月比0.1%上昇。小幅ではありますが、8月に家賃が上昇したのは2022年以来初めてです。

📊 全米賃料の現状

全米の家賃中央値は月額1,390ドルで、前月比では7か月連続の上昇となりました。

一方、前年同月比ではまだ0.8%下落しており、2022年のピークと比べても3.6%低い水準です。つまり、家賃が本格的な上昇局面に入ったとまでは言えません。

注目したいのは、Multifamilyの空室率が7.1%となり、2021年後半以来初めて低下したことです。募集開始から成約までの平均期間は32日でした。

近年は大量に供給された新築アパートが家賃と稼働率を圧迫していましたが、建設ペースの鈍化とともに、新規供給が徐々に吸収され始めた可能性があります。ただし、秋から冬は通常、家賃が下がりやすい時期のため、今回の数字だけで「底打ち」と断定するのは早いでしょう。

 

💰 住宅ローン金利は依然高止まり

Freddie Macが8月27日に発表した30年固定住宅ローン金利は平均6.66%で、前週の6.65%からほぼ横ばいでした。15年固定は5.98%です。

高い住宅価格と金利によって購入を見送る世帯が賃貸にとどまれば、アパート需要を支える要因になります。

💡 日本の投資家への示唆

Multifamilyを検討する際は、全米平均だけでなく、物件ごとに次の数字を見ることが大切です。

✅ 実際の更新賃料と新規募集賃料
✅ 空室率と成約までの日数
✅ 周辺の新築供給と建設計画
✅ 固定資産税・保険料・修繕費
✅ 借入金利を反映したキャッシュフロー

家賃上昇を強く見込むより、現行収入でも成立する価格で取得し、稼働率改善を上振れ要因として考える方が安全です。

米国の賃貸市場は「下落」から「安定」へ向かう入口にいるのかもしれません。秋以降も空室率が下がるか、引き続き注目です📈