― 高すぎる店舗賃料が経営再建の重荷に
アメリカの老舗シーフードチェーン Red Lobster(レッドロブスター) が、本社スタッフの約10%削減に踏み切ったことが明らかになりました。
あわせて、店舗レベルでも約200人の従業員を削減。
同社は破産法申請から約1年が経過した現在も、厳しい再建局面にあります。
📉 人員削減の背景は「賃料の高さ」
レッドロブスターはすでに100店舗以上を閉鎖していますが、それでもなお、一部店舗の高額な賃料(市場価格を大きく上回る水準)が収益を圧迫し続けていると説明しています。
同社によると、「最大の課題は、過去に結ばれた一部のレガシー(旧来型)リース契約。市場賃料より高く、現在も収益の足を引っ張っている」とのこと。
現在の経営陣は、破産手続き中に手を付けられなかったリース契約の再交渉を進めています。
🏢 問題の根源は「セール・アンド・リースバック」
特に問題視されているのが、2014年の大型取引です。
・事業:Golden Gate Capital が買収
・不動産:別会社に売却
・その後、店舗を賃貸で借り戻す(セール・アンド・リースバック)
・取引総額:約 15億ドル
この結果、不動産は手放した一方で、高い賃料だけが長期的に残る構造となり、現在の経営に大きな負担を与えています。
👉 これは外食チェーン×不動産でよくある失敗例としても知られています。
🔄 破産後の新オーナーと再建計画
レッドロブスターは2024年9月、主要債権者でもあった Fortress Investment Group によって買収されました。
・買収額:約 3億7,600万ドル
・破産時のつなぎ融資:1億ドル
・競合入札はなく、単独での買収
新CEOには Damola Adamolekun(ダモラ・アダモレクン)氏 が就任。
同社は、
・6,000万ドル超の追加投資
・店舗・メニュー・オペレーション全体の改善
を掲げ、再建を進めています。
🍽 外食チェーン全体に広がる逆風
レッドロブスターだけでなく、アメリカのカジュアル・ダイニング業界全体が苦戦しています。
・TGI Fridays:2024年に破産申請
・Hooters:2025年3月に破産申請
背景には、
・賃料・人件費の上昇
・消費者の外食控え
・不動産コストの固定化
といった構造的な問題があります。
📌 投資家への注意点
✔ 外食・小売チェーンではリース条件が企業価値を左右
✔ セール・アンド・リースバックは短期的資金確保と引き換えに長期リスク
✔ 「店舗数」より「賃料水準と契約内容」が重要
アメリカ不動産と事業は密接につながっています。
テナント側の経営悪化は、商業不動産(特にロードサイド・小売・レストラン)のリスク要因でもあります。
