ATTOM社の住宅転売レポート(フリッピングレポート)によると、「住宅を転売した個人か法人は、2024年第1四半期に販売した住宅で、経費を差し引く前のグロス利益が全米で30.2%に達した。」と言っています。「全米の典型的な住宅転売によるグロス利益は72,375ドル(約1150万円@159円)に増加した。
この数値は2022年に達した約80,0000ドルという大きな利益からは下がっていますが、2023年第4四半期の65,000ドル(約1034万円)からは上昇しており、昨年の最低値より約1万ドルの利益が増加した、と報告しています。
しかしながら、ネット利益は、改修費・住宅ローンの支払い・固定資産税などの費用を負担すると大きく減少すると言われています。
2024年四半期に転売された戸建てとコンドミニアムの総数は67,817戸になり、全米の住宅販売の8.7%、つまり12戸に1戸になっています。
利益額が高かった地域は下記になります。
カリフォルニア州サンノゼ(利益297,500ドル、再販価格160万ドル)
カリフォルニア州サンフランシスコ(利益280,000ドル、再販価格110万ドル)
カリフォルニア州サンディエゴ(利益190,750ドル、再販価格926,500ドル)
コネチカット州ブリッジポート(利益175,000 ドル、再販価格50万ドル)
カリフォルニア州オックスナード(利益162,000ドル、再販価格929,500ドル)
投資収益率が高かった地域は下記になります。
ニューヨーク州バッファロー(収益率127.8%)
ペンシルバニア州レディング(124.9%)
ペンシルバニア州ピッツバーグ(120.6%)
ペンシルバニア州スクラントン(115.7%)
ペンシルバニア州ハリスバーグ(113.6%)
上記の様に、アメリカ北東部の低価格地域に集中し、2倍以上の価格で売却できています。
人口100万人都市の投資収益率が低かった地域は下記になります。
テキサス州オースティン(0.3%)
ハワイ州ホノルル(1.7%)
テキサス州サンアントニオ(2%)
テキサス州ダラス(5.3%)
テキサス州ヒューストン(8.4%)
転売物件の売買が盛んな理由は
1. アメリカ人は中古住宅に慣れていると言われていますが、新築のように仕上がった中古住宅を好む傾向があります。そのため、内外装を新築そっくりに仕上げた転売物件が好まれ転売物件が多くなっています。
2. 新築住宅の価格が上がっているため、価格の安い転売物件を購入する人が多い。
3. 新築物件の供給数が少ない。