新型コロナウイルス感染症前は、安定していたオフィスセクターは、コロナのパンデミックが働き方を大きく変えました。リモートワークが定着し、オフィススペースの需要が減少し続けているため、オフィスの空室率は今までにない高い数字に達しています。

  オフィスのファンダメンタルズの弱まりと不動産ローンの金利が高い環境の中で、投資家や銀行はオフィスビル、特にビル自体が陳腐化しているとみられるオフィスビルに対して警戒心を強めています。そのため、ローンの満期が近づいたオフィスビルの借り換えに影を落としています。

 ローンの満期を迎える割合は、オフィスビル全体の19.4%が 2023年から2026年の間にローンの満期を迎えます。 

 オフィススペースのリーシングについて、オフィスビルを探しているテナントは、Aクラスのオフィスビルを好む傾向が高く、BクラスやCクラスのオフィスビルを選ぶテナントが減少しています。

 クッシュマン&ウェイクフィールドの調査によると、ワシントンDC地区で新規オフィスビルスペースのリーシング活動の80%がAクラスオフィスビルであり、BクラスオフィスビルとCクラスオフィスビルそれぞれ14%と5%だけになっています。