セールスフォース社は、アメリカ景気の減速の中で昨年に社員の大量雇用により従業員数が過大になったことを受け、人員を10%削減し、一部のオフィスを閉鎖する計画を明らかにしました。社員数は2020年の約 70,000 人から昨年2021年は約 80,000 人に増加しました。

 セールスフォース社によると、2022年第4四半期時点で、同社のオフィス、データセンター、その他のスペースに対する「解約できない賃貸スペースへの最低支払額」は約44億ドル(約5940億円)ありで、今後12カ月間に約8億ドル(約1080億円)の支払いが必要なっています。
 同社は、サンフランシスコにあるBoston Properties所有のSalesforce Towerを2031年まで定期借家リースしています。一方、同社は昨年、サンフランシスコの35万sfのオフィススペースをサブリースに出し転貸先を探しています。

 またセールスフォース社は、ボストン・プロパティーズの年間賃貸収入の約3.5%を占め、一企業として最大のシェアとなっています。そのため、セールスフォース社とのリース契約による支払いレントがBoston Properties社へ影響を及ぼすと想定されています。