今週のお題、「ウソ」の思い出。 | てざわりの記憶

てざわりの記憶

目で、手で、耳で、時には舌で触れる日々の手触り。

その記憶。

私のちょっとした特技のひとつに、「おもしろい夢をときどき見る」と言うのがある。

ただこれには条件があって、

一つ、比較的心配事が少ない時

一つ、寝る前に、面白い夢を見たいな、とおもう事

一つ、夢の話を聞いてくれる人がいる事

この三つがそろえば、いい確率で「おバカ」な夢を見る事が出来る。

求めよ、さらば与えられん、と言うわけだ。

こうして見た夢を人に話すのが好きで、前の職場ではよく笑いのネタにしていたものだ。

そんなある日、上司が真顔で「ウソの話はやめろ」と私に言ってきた。

その上、「私がウソつきな理由」をこんこんと説き始めたのだった。

まあ、元が夢なだけに反論したところで見た、見ないのばかばかしい水掛け論になるはわかっている。

それからも私が夢の話をするたびやってきて「またウソ話か」と必ず言うのだった。

ある時、とうとう我慢できずに「でも、本当に見るんですよ」と言ったのだけれど、「いいや、ウソとしか思えない。そんな方法で人の注意を引くのは卑怯だ。俺は本当の事しか言わないし、そんな夢を見るなんて信じられない、俺はお前の所為で寝付けない夜だってあるのに」とのたまった。

その時は、罪悪感と怒りで酷く混乱したものだ。

今なら「そうですか、面白い夢を見られないなんて残念ですね。私の事なんてほっといて、夜くらい寝てください。そんな事告白されたって、私も困ります」と言ってやれるのだが。

言葉はいつだって、必要な時に出てこない。

言えなかった言葉達の墓標として、たまにこんなブログを書くのでした。