泊まっていたバンガローの周りを歩いていて、車の通れる幹線道路の谷側には主にザイの人たち、山側には主に黒モンの人たちが住んでいるとわかって来ました。

日本でネットを観て、谷側は赤ザオ、山側は黒モンという認識だったのですが、バンガローの周りでは谷側で赤い被り物をかぶった赤ザオの人たちを見ることはなく、水色・黄緑色にピンクのラインのザイの人たちを多く見ました。

 


 

これは村の中心近くにある全寮制の小中学校(家が山の中にあって学校に通えない子どもたちのための学校)の前ですが、そこまで行くと赤ザオの人たちが野菜や果物を売っていました。

 

さて、今日の本題はTa Van村の裏山を登って行く道です。途中まで登ってみましたが、急な坂道で、下りなど本当に怖かったです。こんな道をバイクで上り下りするなんて…。雨が降ったら、移動、本当にどうするんでしょう。


まずは西に向かう唯一の山道の入口の写真。手前が集落で唯一の車の通れる道、真ん中の細い路地が西に向かう山道の入口になります。


 

入口はそれほど傾斜がないのですが、それでも階段が付いているような斜度です。突き当りが二股になっていますが、左の平坦な道は農家の入口、右の急な細道が西に向かう山道です。広くて平坦なのが農家への入口、細くて急で手入れのされていないのが公道たる山道というのが鉄則だと学びました。


 

道の脇の農家では藍染を干していました。黒モンの人たちの家でしょう。

 

だいぶ上がって来ました。トンボが飛んでいます。標高1,500m程度でも、上りは本当に息が切れます。

 

こんな山の上に水牛がいます。
 

 

山道はこの程度の幅です。ここをバイクも上り下りします。


下りは足がずずっと行きそうで、本当に怖いです。これで道が濡れていたら、どうするんでしょう。


水の近くは竹林が多いです。

 

下まで降りて来ました。そうしたら、ザイの民族衣装を着た黒モンのおばさまが…。


今日の一曲はジャン=リュック・ポンティの1977年のアルバムEnigmatic Oceanより。

Mirage

 

黒モンのおばさまの家を訪ねた時に、天気が良ければ4日目くらいに棚田の稲刈りをすると聞いていたので、9月8日の日に棚田に行ってみたら、やってました! その日は午後にサパの町に移動する予定だったので、最後のチャンスでした。


 

稲穂の先だけを軽快に刈って行きます。
 

 

訊き忘れたのですが、親戚と棚田を1段ずつ交互に耕している(あるいは所有している)のでしょうか。



休憩時間にはアイスも。


 


 

いやあ美しいとしか言いようがありません。

こちらは泊まっているバンガローの前の棚田ですが、9月7日に稲刈りをして、その日のうちにその場で脱穀していました。反対側の棚田は、脱穀機をすぐに移動するのが大変だったのか、翌日の9月8日の脱穀となりました。

 

 

今日の一曲は、北東インドのナガランド州が舞台のドキュメンタリー映画『あまねき旋律』から。ナガランド(州都コヒマ:インパール作戦の激戦地。佐藤幸徳中将の「独断撤退」で有名)には一度行きたいと思っているのですが…。


映画『あまねき旋律(しらべ)』予告編


これも前にご紹介していると思いますが。

'As One' the voice of Nagaland from North East India

 

今日の午後は犬も歩けば…でした。2日続けて晩御飯を食べたTree Vegan Kitchenという店が気に入って、またお昼を食べに行ったのですが、店はまだやっておらず1時間後に来てくれと言われました。それで、まだ行ったことのない、その先の細道を歩いてみることにしました。
 

そうしたら、昨日も一昨日も道で会っていた手工芸品売りのおばさまと出会ってしまったのです。うーむ、今日こそは買わない訳にいかないかと思って、家は近くか? 仕事場を見せてもらえないかと訊くとOKだと言うので、見せてもらうことに。


着ているのが明るい色の民族衣装だったので、ザイかと訊いたら、黒モンとのこと。黒モンの服は分厚くて暑いので、涼しいザイの服を着ているとのことでした。

もしかすると営業用にザイの服がよいということかもあるのかも知れません😅 黒モンの女性たちが商売熱心で、時には強引と言われることもあるのに対して、ザイの女性は家の外に出て物を売って回るようなことをしないというようなことを書いてあるブログがあったからです。

こちらが黒モンの民族衣装です。


目の前は彼女の家の棚田でした。縁の方に枯れた稲があったのですが、それはその細道を通る水牛に食われたからだと…。


 


家に着いてまずは商談。思い切って、藍染の布を3枚、買ってしまいました。

 

 

 


 

黒モンの布の特徴は藍染(インディゴ)、ロウケツ染め(バティック)、手刺繍だそうです。

どこの家にも藍染した布が干してあります。藍染は5分漬けては干すということを20回繰り返すと言っていたと思います。
 


一方、花モン・白モンは、カラフルな色遣いで、いまでも麻(ヘンプ)の生地のものが多いようです。これはハノイで買ったヘンプのポーチです。


 

どんなものを食べているのか知りたかったのもあって、お昼を食べさせてくれないか、お金はお払いするからと言ったらOKだったのでお昼も頂くことに😅 木こりをしているらしい夫が帰って来たので、彼が料理してくれると。結局、ご飯と鶏とインゲンは残り物?でしたが、夫がバイクで牛肉を買いに行って、炒めてくれたようでした。その間も、彼女は縫い物をしていました。夜縫って、昼間は売りに行っているそうです。
 

 

 

バティックはお母さんがやっているということでした。ビーズ細工のショールは作るのに3ヶ月とか掛かるそうで、それでも100万ドンと言っていました。ミシンもありました。
 

 

 
家の様子です。

 
 

 
美味しい家庭料理。

 

 
昼食後、おばさまはまた商売に…。満腹の私は豊かな気持ちで帰路に…😁



今日の一曲はスティーヴ・ウィンウッドの初めてのソロ・アルバム(1977)から。

Vacant Chair