定宿にしているAki Villaの食事をご紹介します。毎日、違う料理を工夫して頂いているようで、飽きることはないような気がします。ここでは2023年2月の1週間のメニューを。

1日目:朝ご飯はツナ・カレーにポテト・カレー、そしてココナッツ・サンボルにインディアッパ(ストリング・ホッパー、ビーフンのような米の麺)です。浜が近くて新鮮な魚が手に入りますから、フィッシュ・カレーが出ると嬉しいです。ポテト・カレーも大好物です。

それにミルクティーとフルーツが出ました。フルーツはパパイヤにスイカ、そして私たちには珍しいベリ・フルーツとウッド・アップルです。


晩ご飯は、左からエビとトマト、ジャックフルーツ(パラミツ)のカレー、ヘビウリ(Snake Gourd)のカレー、そしてご飯でした。エビは日本と同じような味付けで美味しいです。個人的にはジャックフルーツのカレーも好きです。


2日目:朝ご飯は目玉焼きとパリップ(タミルではダル。レンズ豆をココナッツミルクで煮た豆ポタージュ)、それにパラタ(パイかデニッシュみたいな薄焼きパン)でした。それにミルクティーとフルーツ(ザクロ、バナナ、マンゴー、スイカ)が付きました。

お昼はThumba Karawila (Forest Bitter Gourd、ニガウリの短い奴。日本の太レイシに近い?)のカレー、ナスのカレー、そしてカニでした。それにカード(水牛の乳で作ったヨーグルト)とキトゥルハニー(孔雀椰子の花蜜)が付きました。キトゥルハニーはいつもお土産に持ち帰るのですが、日本のヨーグルトに掛けたのでは何か物足りないというのが正直なところです。カードはとても濃厚です。

晩ごはんは洋食で、フライドチキンにポテトとトマト、野菜サラダにゼリーでした。


3日目:朝ご飯はササゲとオムレツにココナッツ・サンボル。パパイヤとマンゴー、そしてミルクティー。

お昼御飯は焼き魚(Indian Mackerel、サバ科のグルクマ?)、オクラ・カレーにウッド・アップルとココナッツ・ミルクのドリンク。この焼き魚が実は大好物だったりします。

晩ご飯はチキンの焼きそばとキャベツ・サラダ、それにストロベリー・アイスクリーム。

 

4日目:朝ご飯はゆで卵とオニオン・サンボル、かぼちゃのカレーにチャパティ。

お昼ご飯はパンノキのカレーにカツオのカレーとハヤトウリのカレー。そしてバニラ・アイスクリームにジャガリー。

晩ご飯は牛肉入りチャーハンにビーツのカレー、そしてバナナ。


5日目:朝ご飯はインディアッパ、パリップ(ダル)、ココナッツ・サンボルとチキン・カレー。果物は赤バナナ、スイカとパイナップル。

お昼ご飯はチキンと卵のビリヤニ、プランテインのカレー、ポテトとニンジンとナスとひよこ豆の和え物、チキンカレーとモルディブ・フィッシュ。デザートはフルーツ&ナッツ・アイスクリーム。

晩ご飯はチーズと卵のコットゥ(ロティを刻んだもの)、サラダにキャベンディッシュ(バナナ)。


6日目:朝ご飯はシコクビエ(Finger millet)のピットゥにカードとキトゥルハニー。そしてマンゴー、パパイヤ、アンブル・バナナにミルクティー。

お昼ご飯はポテトとパプリカのカレー、サヤマメのカレーそしてキハダ(Yellowfin tuna)のカレー。デザートはパパイヤに三色アイスクリーム。

晩ご飯はシーフード・フライドライスにポテトと大豆のサンボル、そしてレッド・バナナ。


7日目:朝ご飯はプーリーとプーリー・マサラ、パパイヤとスイカ、そしてミルクティー。

お昼ご飯はイカのカレーにニンジンのカレー、大根サラダにカツオのカレー。

晩ご飯はKithul Piti Kanda(孔雀椰子の幹の中心から作った粉をお粥にしたもの)、チキン・マカロニ、ジェフナ・プワル・バナナそしてイラムス茶。Kithul Piti Kandaは朝ご飯にはいいけれど…という感じでした😅


以上で1日3食1週間のメニューとなります。まだ1ヶ月以上滞在したことはありませんが、1ヶ月程度であれば私は毎日楽しめましたし、特に日本食とか洋食とか中華とかが食べたくなるということもありませんでした。

バナナリーフ・ミールスのようなものをもっと食べられるかと思っていたので、特別に頼んだ時だけというのはちょっと意外でした。あとこの1週間には出て来ませんでしたけれど、トーサイ(南インドのドーサ、米とウラド豆を発酵させて作ったクレープのようなもの)、イドゥリ(米とウラド豆を発酵させて作った蒸しパンのようなもの)、パリップ・ワデ(南インドのマサラ・ワダ)は何度かありました。

 

1. スリランカの東海岸で、町はほとんどがモスリム、海岸はタミルで、みなタミル語を話していると書きましたが、私も行く前は「スリランカ=シンハラ・仏教徒」というイメージを持っていたので驚きました。2022年に初めてスリランカの東海岸に行くことになったので、予約したホテルやその周辺をGoogleMapsで見てみたのですが、まず仏教寺院が少ないのに驚きました。それでヒンズー教寺院、教会、モスクと検索してみて、東側のカルクダやパシクダにはヒンズー教寺院と教会が混在していること、一方、西側のバライチチェナイ、オブダバディーにはモスクが集中していることがわかりました。

wikipediaでスリランカの民族構成を見てみると「2012年の統計では、総人口約2,027万人のうちシンハラ人は1,517万人 (74.9%)、タミル人は311万人 (15.4%)、ムーア人が187万人 (9.2%)、混血のバーガー人とユーラシアンが3万7千人、その他に含められる先住民ヴェッダ人などとなっている。タミル人の内部も、古代以来の移住で形成されたスリランカ・タミル(227万人)と、19世紀半ばにイギリスが南インドからプランテーション経営のために労働者として連れてこられたインド・タミル(84万人)に分かれる。ムーア人も9-10世紀ごろに島に住み着いたアラブ系の人々を主体とするスリランカ・ムーアと、インドから移住してきたインド・ムーアに分かれる」とあります。

国全体で見ればタミルは15%、モスリムは9%くらいなのですが、東海岸のこの辺りでは9割以上がタミルとモスリムのような感じなのです。しかも町側はモスリム、海岸側はタミルとはっきり分かれています。そしてwikipediaにあるように、タミルにも漁民として古代以来インドのタミル・ナードゥ州などから移住して来た人たちと、英国によって茶園労働者として南インドから連れて来られたエステート・タミルがいるのです。また地元の長老に訊いてみたところ、タミルの中ではヒンズー教の人が7割くらい、キリスト教の人が3割くらいではないかということでした。ただヒンズー教の人とキリスト教の人は、それほどはっきりと住み分けている訳ではないように見えました。

以下、浜や町を歩き回って顔見知りになった人たちの写真です。ヒンズーのタミル、キリスト教のタミル、モスリム、仏教のシンハラ、キリスト教のシンハラ…、混ざってます。





定宿の従業員にエステート・タミルの人がいるので、2023年の3月にお勧めの映画を訊いてみたところ、これを紹介されました。いやまあ、とにかく最初から最後まで暗くて、苦しくなるような映画なのですが、奴隷労働というか人身売買というか、こんなことをさせられていたのかと…。YouTubeに英語字幕付きがあります。ちなみにparadesiはタミル語で「外人」みたいな意味だそうです。

Paradesi Full Tamil Movie | Adharvaa | Vedhicka | Dhansika | bala (2013)


2024年の新作にRebelという映画があるのですが、そこではケララ州の茶園のタミルの若者が、山を下りて大学に進学することで直面する差別が描かれていて、これまた驚きました。主演は『響け! 情熱のムリダンガム(原題: Sarvam Thaala Mayam) 2019』のG. V. Prakash Kumarです。そう言えばこの映画も主人公は差別を受けているキリスト教徒でムリダンガム(打楽器)職人の息子、一方、ムリダンガムの先生はカーストの高いヒンズー教徒という設定でした。

 


こちらは予告編だけですが…。

 

 

 

クッティとシーマというのは、スリランカ東海岸のカルクダにあるAki Villaという名前のホテルに飼われていた犬の名前です。2022年、2023年に泊まったとき、よく一緒に散歩しました。夜明けとともに500mほど離れた海岸に向かうと、いつもついてきました。

白い方がシーマ♀。
白い方がシーマ。
 

茶色い方がクッティ♂。

 

いつも浜を走り回っていました。


でも2024年に行った時には、クッティもシーマもいませんでした。シーマは2023年の夏にホテルの前で牛を追っ掛けて行ったところを車にはねられ、クッティも同じ場所で3ヶ月後に…。合掌。