スリランカ東海岸の定宿が、共同経営している食堂兼パン屋さんがあります。その店を任されているのはムスリムの人で、従業員もほとんどがムスリムです。スリランカの東海岸ではシンハラの人(シンハラ語、仏教)は少数で、町や内陸はムスリム(使っているのはタミル語)、海岸はタミルの人(タミル語、ヒンズー7割・クリスチャン3割位)という住み分けをしているのです。したがって町の商店街はほとんどがムスリムということになります。

そのムスリムのお宅にお呼ばれして、とっても豪華なランチを頂きました。

まずはランチの全景です😁 これで四人前。


ササゲ、ナス、ネギ、赤タマネギなどの炒め物。


玉子を揚げたもの。



エビの炒め物。


チキン・ナゲットとカトゥレット。


フライド・チキン。



ピラウ。


ダル。

 

焼き魚。恐らくミルクフィッシュ。



これが私のお皿です。



そして食後にはゼリーとワタラッパン(ココナッツとスパイス入りのプリンにカシューナッツ)が。



ほんとにほんとにお腹いっぱいになりました。

スリランカから帰国すると、いつも2kgくらい体重が増えているという…。

今日の一曲はタミル語のヒット曲を。Chinmayi Sripadaの歌うMuththa Mazhaiです。

Muththa Mazhai - Chinmayi Performance | Thug Life | Kamal Haasan | Mani Ratnam | STR | AR Rahman

 

自分にとっては、プログレ一本槍からジャズ/フュージョンに関心が拡がるキッカケになったのがチック・コリア率いるReturn to Foreverというバンドでした。その直前、チック・コリアはかなり難しい前衛的な音楽を演奏していたりしましたが(1971年のサークルというグループ)、Now He Sings, Now He Sobsというアルバム(1968年、特にMatrixという曲)が大好きでした。

Chick Corea Trio - Matrix


そんな中、1972年に結成されたのがReturn to Foreverだった訳ですが、その音楽の明るいこと、ラテンのノリ…、もう、おおっ!という感じでした。それまでのチック・コリアとは別世界でしたし、専門誌には「これはジャズではない」という批評まであったことを覚えています。でも本当に楽しい音楽だと思いました。特に夢中になったのは頭のCrystal Scilenceという曲、そしてSome Time Ago〜La Fiestaでした。

そのReturn to Foreverが来日するというので、喜び勇んで名古屋市公会堂に出かけたのが1973年1月だったのですが、早めに行ったら、隣りの鶴舞公園で何とチック・コリア、アイアート・モレイラ、フローラ・プリムという3人のメンバーと出会ってしまい、サインを貰うことまでできたのでした。

もう50年以上前の話なのですが、その時にSpainという名曲を初めて聴いたような気がするものの、当時はSpainという曲も知りませんでしたし、本当に演奏したのかどうか知りたくなりました。そこでGoogle Geminiにお願いすると…。
 

公演当時のメンバーは、チック・コリア(Key)、ジョー・ファレル(Sax, Flute)、スタンリー・クラーク(Bass)、アイアート・モレイラ(Drums, Percussion)、フローラ・プリム(Vocals, Percussion)という第1期のラインナップです。
 

この時期は、ラテン・ジャズ・フュージョン色の強い名盤『Light as a Feather』の制作直後であり、演奏はほぼこのアルバムと、その前の『Return to Forever』から構成されていたと考えられます。
 

アルバム 曲名                       補足

Light as a Feather (1973)

            Spain            彼らの代名詞的な大人気曲で、ほぼ確実に演奏されています。

            500 Miles High             
            Light as a Feather             
            You're Everything  フローラ・プリムのボーカルがフィーチャーされる曲です。


Return to Forever (1972)

            Return to Forever
            Sometime Ago / La Fiesta   ライブではメドレー形式で演奏されることが多かった曲です。

            What Game Shall We Play Today         フローラ・プリムのボーカルがフィーチャーされる曲です。

            その他    Children's Song     チック・コリアのソロまたはトリオ演奏として披露されることがありました。
 

この時代のReturn to Foreverのライブは、アコースティックなピアノと、フローラ・プリムの幻想的なボーカル、そしてラテン色の強いパーカッションが特徴でした。上記の楽曲が、名古屋公演のセットリストの核となっていたと見て間違いないでしょう。

ということで、正確な演目はわからないものの、Spainが演奏されていたということに確信を持つことができました😁

今日の一曲はそのSpainをオリジナルのReturn to Foreverの演奏で。吹奏楽での演奏(
真島俊夫編曲)はご紹介したことがあったと思いますが…。

 

 

その日は天気が悪かったのと日曜日なのとで、船はほとんど漁に出ていないと思ったのですが、雨が上がったので、朝、自転車で高級ホテル街(スリランカ東部州バティカロア県のパシクダというところです)を超えて、船外機付きのボートが多い浜に様子を見に行ってみました。カルクダという手漕ぎボートが多い浜と、パシクダの先の船外機付きのボートが多い浜に、自転車で出かけるのが日課になっているのです。

その日、正面の浜には船外機付きのボートが上の方に綺麗に並べられていて、どうやら漁に出た船外機付きはいないようでした。

 

けれども浜の先の方を見ると、手漕ぎのボートが一隻帰って来ているのが見えます。


 

そして船主のNさんがニコニコしながら見せてくれたのがこれ。



デカい…。種類はわかりませんが、ウナギかその親戚なのは間違いないでしょう。「日本ではこの魚を食べるか?」と訊かれたので、「食べる、食べる。でも、とっても高い。年に1回食べられればよいとこだ」と答えます。

数日前に高いロブスターを2尾獲っていたのと同じ漁師さんです。こんな熱帯魚みたいな魚も穫れていました。

 

小ぶりですが、今日もロブスターが一匹。



他にはこんな魚が…。



魚を買いたいという人(一見さんで、個人で買いに来たようでした)がいたので、Nさんが3kg測りましたが、「高い!」と交渉もせずに立ち去ってしまいました。最初の方の写真で、船まで見に来ていたヘルメットの人です。キロ900ルピー、3kgで2,700ルピー(約1,350円)が、Nさんの付けた価格でした。売れなかったので、漁師さんは町の市場に売りに行くとのことでした。



その後で、Nさんから「今回、浜でBBQをしてあげる時間がなかったから、これ(ウナギの親戚)持ってけ」というありがたいお言葉が…。そしてきちんと捌いて下さいました。


定宿では、朝ごはんに早速、白焼き風グリル+塩を2切れ、お昼ごはんには味付けしたのをたくさん作ってくれました。小骨を取るのがあんなに大変とは知りませんでしたが、日本の鰻屋さんには遠く及ばないものの、シェフが頑張ってくれました😅

こちらが朝ごはんの2切れ(右上のお皿)。ちなみに真ん中のチョレートのような色なのはクラッカン(シコクビエ)のピットゥ。その左は水牛のカード(ヨーグルト)、その右の瓶はカードに掛けるキトュル・トリクル(Kitul Treacle、孔雀椰子の蜜)です。


こちらはお昼ごはんのグリル。



小骨が集まっている場所は背骨側とお腹側に固まっている感じで、そこを避けて真ん中の身のところをた食べると、そこは結構分厚くて、小骨もなくて、美味しかったです。

ということで美味しかったのですが、これは本当にウナギなんだろうかと思って、まずGoogle Geminiに訊いてみると、

体長が1m近くで、背びれは濃い色本体は薄い色骨に沿って縞模様があるという特徴から、スリランカとその周辺の海域・河口付近に生息する**インドオオウナギ (Giant mottled eel: Anguilla marmorata)**である可能性が非常に高いと考えられます。(Google Geminiによる

という答えが返って来ました。けれども、水産学博士の友人に訊いてみると「これはアナゴかも知れない」と…。こちらはウナギとアナゴの違いもよくわかりませんから、今度はGoogleで写真検索をかけてみることにしました。そうしたら、

画像に写っている魚はハモ(Muraenesox cinereus)と考えられます。(Google写真検索による

という答えが…。

改めて、Google Geminiにも同じ写真を送ってみると、今度は、

 

この写真の魚は、ウナギ科の魚ではなく、アナゴ科またはそれに近い別の魚の可能性が高いです。インドオオウナギ(Anguilla marmorata)ではありません。

 

❌ インドオオウナギではない理由

 

ウナギ科(Anguillidae)と、この魚(アナゴ科など)を区別する最も重要な特徴は胸びれの有無です。

特徴 写真の魚 ウナギ科(インドオオウナギを含む)
胸びれ はっきりとした胸びれがある 胸びれはあるが非常に小さい
背びれ 比較的頭部から離れた位置から始まる 非常に前から(胸びれ付近から)始まる
頭部の形状 頭部が細長く、鼻先が尖っている 頭部が比較的丸く、太い

🔍 推定される魚の種類:ヘラアナゴの仲間

 

写真の魚は、「ヘラアナゴ科 (Ophichthidae)」の魚、または「アナゴ科 (Congridae)」の魚の可能性が高いです。特に、その細長い頭部、尖った鼻先、目立つ胸びれ、そして薄い体色から、ヘラアナゴの仲間 (Snake Eel / Worm Eel) の一種である可能性が高いと考えられます。

  • ヘラアナゴの仲間 (Ophichthidae) の多くは、熱帯の砂底や泥底に潜って生活しており、スリランカ東海岸の湾内(砂浜、河口近く)という環境にも一致します。

残念ながら、この種のヘラアナゴ科魚類は非常に種類が多く、写真だけでは正確な種を特定することは困難です。しかし、アナゴ目の魚であることは確実であり、以前にお話しされていた**「インドオオウナギ」のような淡水を遡上するウナギ科の魚ではない**、という結論になります。(Google Geminiによる

という答えが返って来ました。


ということで、デカい天然の多分ハモかアナゴ(ウナギではない…)を、美味しく頂くことができました。


今日の一曲は、キング・クリムゾンの「ポセイドンのめざめ(In The Wake Of Poseidon)」を。「ポセイドンのめざめ」は正確ではなく、Wakeは航跡・波の跡ですが…😅

King Crimson - In The Wake Of Poseidon (OFFICIAL)


追記:
スリランカの洪水で亡くなった方の数が193人、行方不明者多数(BBCによる、2025年11月30日現在)になっていました。東海岸のパシクダやカルクダはひどい大雨が降っただけで、人的な被害はなかったようですが、山間部の茶園の辺りが特に大変だったようです。お見舞い申し上げます。

Googleマップに洪水ハザードマップというのがあるのに気づきました。「スリランカの洪水」が表示されています。「西スマトラの洪水」や「北スマトラの洪水」もありましたが、ダナンやホイアンの洪水は表示されていませんでした。衛星画像から判別しているため、都市部の表示は難しいようです。