『熱中症なんて昔は聞かなかったし、スポーツをやってたから…』とタカをくくっていた。



出かける都合と、週末も車を走らせるので朝から何台か洗車したのだが、数台めに頭痛がはじまり、全て終わらせて部屋に戻ると頭痛はさらに激しくなり、吐き気までもよおしてきた。



とりあえずシャワーで汗を流そうと浴室に行くと、吐き気が強くなり、意識がうすれてくる。



立っている事ができずに浴室でしゃがみこむ…。



普段は自らが運転をしていくが、大事な会議であるから課員に事情を説明し運転を頼み、無理をしつつ準備をして出かけ、移動中の車内では何度も何度も気を失う感覚に襲われた。



今もなお、後頭部に違和感があり、頭がボ~っとしている。



自分には関係ないと思っていた熱中症に関する知識はまったくない。




一体、どのぐらいの時間で復活するのだろうか…。




普段の疲労、体調にもよるだろうが、無理は禁物…。



朝から撮影で車移動…。



夏のプールだろうか黄色い帽子をかぶった子供たちが信号のない横断歩道に立っていた。



通勤ラッシュもあり、なかなか渡れない…。



車を停めると、手をあげて目の前を通過していく。



すると横断歩道を渡りきったあたりで、帽子をとって元気に『ありがとうございました』の声…。



こちらも笑顔になり手をふった。



まともに挨拶も出来ない大人、親たちが増えている中、とても清々しい気分になった。



昔、スポーツの練習で室内にあがる時に靴をバラバラにして上がり、靴を全部、外に投げ出されたことがある。理由がわかるまで練習は始まらなかった。



合宿では先輩が先に食事をすませ、1年生は最後に箸をつけ先輩より先に食事をすませ後片付けにはいる。



呑んでいるグラスが空のまま放置していると何かが飛んできた。



浴室では整頓せずに脱ぎっぱなしの服はやはり外に投げ出された。




今もその伝統はうけつがれていて、中高生すらも先輩への気遣いにピリピリしている。



体育会系でなければ経験できなかった事であるし、気配り、気遣いは社会に出てからも諸先輩は必ず見ていて人間性として評価している方々も大勢いらっしゃる。



競技者、企業人、芸能人である前に『人』として…。



日本古来の伝統として片付けるか、それとも学び実践するか…。





挨拶もそうだが、人として言葉にできること…。




人には『心』があるのだから…。




新ユニットの会議が行われた。


基本的には大手アイドルなどのアドバイザーとして活躍していた担当者に任せているが、めぼしい人材を見つけると大手事務所を含め各事務所に走り回り、経歴がある子を含め、一人でメンバーを集めたパワーには頭が下がる。



いちユニット総勢20人を基礎として公認アニメソングカバーなどの共通楽曲をもち、さらにそこから数チームに分類して全体活動とチームごとに活動をしていくコンセプト。



本日の会議はチーム編成に関してだが、こちらがアーティスト思考なのに対して担当者はアイドル思考…。


何も意見はせずとも9割以上の一致度であったのは興味継続の意味では助かる。



しかし売り方、戦略にはかなりの誤差がある。売上の分配も単純に公平なものにするのではなく完全実力主義として売れる子と売れない子の配分に明確な差をつけるようだ。




競争心による意欲向上…。



まずは徹底してファンとの交流を戦略的に行い、宣伝経費をかけずに口コミによるファン拡大を狙うと言う。



『宣伝経費をかけてもダンスや歌のスキルがあってもひろがりを見せなければ意味はなく、お客様が楽しめなければエンターテイメントではないんです。無理矢理、大人が作り上げたら短期間は盛り上がった雰囲気はつくれますが長続きはしません。そしてメディア露出があるにこしたことはないですが、今の時代、積極的なファン交流とサイトをうまく使うことでファンの拡大は見込めます。そうして結果を出せば経費をかけて売り込まずともメディアから寄ってきてくれますよ。』と意気込んでいた。



完全に時流である対面商法を基礎としている。




今、既に手がけているユニットはアーティスト思考のもと戦略を組み立てていて宣伝経費も膨大であるが、宣伝経費をかけないアイドルユニットがどう戦っていくのか見物、と言いたいところだが、話しを聞いているとしっかりと計画が練られている事がわかる。



『以前、ダンスも歌も上手なユニットにたずさわった事がありますけど、ファンは「うまいよねぇ~、で?」となり、ひろがりを見せずに消えていきました。そういうのをたくさん見てきましたし、今回は口コミを徹底的にやり、メンバーには次のライブの告知やお知らせを常にblogなどを書かせます。無名な時に日常のことだけを書いていても支持者とファンがひろがらなければ自己満足の日記です』…。



一方的に話しを聞いているだけであったが、ちょうど大手音楽&エンターテイメント系雑誌の今月号にも同様の事が記述されていた。



今、現存のユニットには新人では完璧とも言える関係者のフォーメーションが組まれ、宣伝もそこそこではあるが、それは本人たちの努力以外に大人たちが形成した戦略が大半をしめている。


確かに何かが決まれば決まるほど練習量が少しずつ減ってきている気がするし、初心とは違ってきているのがわかる。




また新たな対決…。




結果を出すのは…。






そして…。








どちらも相乗効果になることが望ましい…。