どうもです。
前回までは、3回に分けて「会社からいきなり解雇を云われたら」に対して、やるべきこと、やらないべきこと についてまとめました。
そして、予告としまして、次回は基本的に、
解雇されて会社を去った後に、まず何から進めて行くべきか
について書いて行きます。
と書きました。
「もう、会社を追い出されたので、会社側の人間と直接何かをやることは無い、その段階は終わったので、別の行動をしていく必要があります。
もちろん、会社とはこれから労働紛争として戦って行くので、関係性は切れませんが、代理人として弁護士が入るので、直接のやり取りは無くなるんですよね。
というわけで、具体的には、弁護士にはいつ相談するのか、弁護士はどうやって見つけるのか、などの弁護士関連と、失業したので失業給付関連でハローワークには行くことになるので、ハロワではどう対応すればよいのか、のハローワーク関連、これらについて書いて行こうと思います。」
と書きました。
今回は、その予告のうち、弁護士関連について書いて行きます。
会社とのこの法的紛争に関して、弁護士関連は当然、非常に大きな要素となります。法的に争うのですから当然ですよね。
動画や動画のレス、SNSなどを見ると、全部自分一人でやりました✌️とか云ってる人がまれに見受けられますが、基本的に全部自分一人でやる、もしくは一人でなくても全てを素人のみでやると言う事は考えられません。
以前の記事にも書きましたが、まず、いわゆるよく言われる "労基" 労働基準監督署は、民事は不介入です。(これ未だに誤解している人が多いのには驚きますが)
また、大手で会社に労働組合があったとしても、なかなか個別の案件には深入りしてくれないし、法的な交渉は顧問弁護士でもいないとできません。仮にいたとしてもそれは会社側が契約しているので、あなたの味方にはなりませんしw
これも前に書きましたが、労働審判の前段階において、内容証明郵便を介した会社との交渉、もしくは所轄の労働局を間に入れた、紛争解決としての斡旋、というものがありますが、特に斡旋は単に話し合いを後押しするだけで全く弱いものですし、法的拘束力も持たないので、相手が呼び出しにすら応じなければそれで終わりです。
また解決したとしても決定に法的効力は無く、解決金も飲み代程度です。全く意味がありません。
そうなってくると、まずは内容証明郵便を送っての交渉ということが最初に検討されますが、仮に労働審判まで行く前にまず交渉で行こうと考えても、その判断や内容証明郵便の書き方、何よりその交渉に弁護士を介さないのは、いかにも無理があります。
まして相手方が弁護士を付けて来たら、太刀打ちできないでしょう。
交渉段階でこれなのだから、まして労働審判を一人でやるなどあり得ないです。そもそも法律の世界は形式を重んじるので、弁護士無しで素人が一人で裁判所に乗り込んできても、心証的にも不利に働く可能性が大きいです。
なので、ここはお金はかかってしまいますが、
必ず弁護士は付けましょう。
・弁護士への相談と選び方
正直、これだけで一冊の本になるのではないかと言うほどいろいろあり、奥深いものでもありますが😅 まぁここで全て思うところを書いていたらキリがないので、ある程度要点をまとめて書きます。(といっても結局長くなってしまいそうですが😓)
まず、
1. 相談はとにかく早く開始する
実際の交渉や初っぱなから労働審判で行くとしても、それ自体はそんなに急がなくても良いです。バックペイを考慮する、相手の警戒心を緩める、相手の記憶や証拠関連の風化等を考えると、むしろ労働審判などは時間を少し置いた方が戦略的には良かったりもします。これについてはまた戦略やかけ引き関連で後述します。
ただ、
相談だけは大至急始めた方が良いです。というか始めるべきです。
理由はいくつかあります。
1. こちらの記憶の風化や、モチベーションが下がって行く危険性がある。
2. スタートの相談が遅れると、当然準備には時間がかかるので、申立ても遅くなる。あまりに時間が開いてから訴えを起こすと、元の会社への再度就労の意思が無いのではと裁判所に判断される危険性がある。
3. あまり時間が開いて過去の案件となると、弁護士自体が受任したがらなくなる危険性がある。
4. あまり時間が開くと、自身が他の企業に再就職してしまう可能性がある。
1.は、自身の気持ちの問題になります。自分が不当な解雇を受けた、生活にも次の就職にも困ってしまう、相手方が許せない、不当性違法性は明らかである、とあればそう思ううちに行動を起こすのは当然の話です。ここに関して時間を開けるメリットがありません。
2. これは結構大事です。仕組みで説明しますと、そもそも不当に解雇されたことに対し「解雇を無効にして、雇用契約は続いているとする」というのが根本的な建て付けなわけです。
"雇用契約は続いていたのだから、その間支払われてない給料を求め (これをバックペイと云う)、そこから先は本当にそこに再就労するか、もしくは退職し次に再就職までの分として、合わせて解決金としてもらう"
という要求を申立て、合意形成に持って行く、そんな仕組みになってます。
なので、あまりにも時間が開いてしまうと、コイツそもそもこの会社に再就労する気あんまないんじゃないのって裁判所に判断されてしまうんですよ。これかなり心証的に不利です。
形だけでも再就労の意思を示しておかないと、前述の前提が崩れてしまうので、不当性を勝ち取って、ちゃんとした解決金を得ることが困難になってしまいます。
先述したように、バックペイ関連で戦略的に申立てを多少遅らせると言うのはあるのですが、これはあくまで準備を全て整えてからの話になります。
準備には当然ある程度時間はかかるので、とっかかりの相談は早めに始めるに限ります。
3. は実務的な話になります。これはですねぇ、意外と難色を示されることもあるようです。やはりあまりにも過去の案件となると、記憶や証拠も集めづらい、時効の問題もありますし、弁護士によっては嫌がるようです。
上述のように裁判所の心証も悪くなりますし、労働審判でなく交渉だとしても、会社も何を今さらと言う感じになるでしょうし、、少なくともメリットはありません。弁護士も人間ですから、やはり鮮度のイイ案件を扱いたい、というのは、まぁ感覚としてあるでしょう。
4. これも2. に関連しますが、自身がこの問題を解決する前に他の企業に再就職すること自体は問題はありません。ですがこれをしてしまうと、元の (不当解雇した) 会社に戻るという大義名分が完全になくなってしまうので、高額な解決金を求められなくなってしまう、というのがあります。
再就労させずに退職してもらう代わりに解決金 (解決金目的なら) という建て付けなので、他の企業に再就職してしまったら、それが崩れてしまうわけです。また再就職先からの収入があるので、上積み金を求める根拠もなくなってしまいます。
さらに紛争の途中であれば、最終的な解決金から、新しい会社から得た収入の一定比率 (中間収入) を引かれてしまうことにもなります。これは、新しい会社からの収入という安定は大きいものの、せっかく不当に解雇してきた会社から解決金を取れても、自分の取り分がかなり減って(弁護士への成功報酬もある)、なかなかに悲しい結末になりかねません。
まぁでもここは難しいところではあります。どこまでその会社に金額を求めるか、また取れそうか、自身の再就職との絡み (収入額や時期) や、かけ引きも含めて非常に難しく、奥深い部分ではあります。ホントにこれで本一冊が書けるくらいです😅
私自身のケースでは、やはり不当性が高くしっかりと高額な解決金をもらう目的にしたたために、就職扱いにならない労働範囲でのパート勤務と失業手当、貯金で賄い、紛争中はあえて再就職活動はしませんでした。
ただでさえ中高年で再就職は時間がかかりそうなのに、この判断と行動はなかなかに辛かったですが、
もし万が一再就職が早く決まってしまったら、初期の目的が果たせなくなってしまうのと、また再就職先の収入も良いとは限らないというのもあり。
あくまで私はそのように判断したわけで、中高年が皆そうすべきだとはもちろん思いません。
まぁ結果的には、解決後に再就職活動をしてから、わりとすぐに決まってしまったので、(かなり準備を完璧にしたと言うのはあるのですが)、この判断と行動が良い方向に終わりましたが、まぁどうでしょう、再就職に苦労しそうな中高年は、紛争中の活動もありかもしれません。
逆に、あまり再就職に時間がかからなさそうな若年層は、紛争中はこの問題に特化注力して、一段落もしくは解決してから再就職活動を始めても良いのかもしれません。あくまで一般的な感覚ですが。
私のこの紛争解決の後の再就職の件についてはまた後述します。それと上記の理由を書いていたら、案の定また長くなってしまいましたが😅 具体的にじゃあいつ頃には相談すればイイのかについて、自身の経験を元に書きますと、
解雇通告されたら即日、または翌日には弁護士への相談を始めた方がよい。
です。昨今は先ず電話でいきなり相談できるところもあれば、電話予約して、1〜3日後には電話や来所、ズームなどでも相談対応してくれるので、一旦行動を開始してしまえば早いです。
また初回無料のところもあれば、30分で5000円くらいかかるところもあります。やはり無料がありがたいですが、良さそうであれば有料もありかもしれません。
私の場合は、即日から始めて約2週間で5件と相談し(土日は法律事務所も基本休みです)、そこから1週間半で最終的に弁護士を決めました。次の月からは契約して打ち合わせをスタートさせました。
相談の段階から、どんな感じの弁護士が良いか、また費用面など、そこらへんは個人の感覚や事情にもよりますが、ある程度経験を元にお話できると思うので、次回以降に書いて行く予定です。
やはり長くなってしまいました😅が、まだ 1.早めに相談する、しか書いてないので、さすがにこれだけでは終わらせられないので、もう一つだけ、わりと短くまとめられるものを書きます。これは弁護士の選択においてすごく重要というわけではなく、参考程度の要素という感じです。
2. できれば管轄の弁護士(事務所)を選ぶ
これはどういう意味かというと、訴えを起こす会社(相手方) の所在地を管轄する地方裁判所にある、弁護士(事務所) が良い、という意味です。
例えばあなたが埼玉の熊谷に住んでいて東京都内の会社に勤務していた場合、相手方は都内にあるので東京地裁の管轄 になります。であれば、地元の熊谷の弁護士事務所ではなく、東京の弁護士事務所が良いです。それもできれば東京地裁に近いとなお良い感じです。
理由としては、
1. 管轄内に所在する事務所の弁護士の方が、その管轄裁判所のことをよく知っている。
2. 裁判所までの弁護士の交通費等は依頼人の負担になる。
1. は、個人差はあるでしょうが、やはり東京都内にある事務所の弁護士の方が東京地裁のことに関しては詳しいでしょうし、何かと安心です。実際私の依頼した弁護士も東京地裁での審判裁判経験が豊富で、事情もよく知っていました。
2. も、裁判でなく労働審判なら、地裁に出向くのは実際には2〜3回程度ですが、それでも交通費等の経費負担は少ない方がイイにこした事はありません。
私の場合、事務所から東京地裁まで歩いて行けたので、裁判所までの負担交通費 (弁護士分) は、自分も含めて最後までゼロでした😊
その分、自分が事務所に行く交通費はかかるじゃんという理屈は、たしかにあります。でも、実際に自分が事務所に出向くのも、案件差はあるでしょうが、3〜4回程度です。私は3回くらいでした。
労働事案は、争点がわりと明確で、申立書などに書くこともある程度パターンは決まっているようで、事実関係やこちら側の証拠も初めからきっちり揃えられていれば、そんなに出向いての打ち合わせは多くない感じです。電話での確認で済んだり、事務所によってはズーム対応もありますし。
あとは感覚ですかね。自分が出向く分には、あまり負担感を感じないですかね。弁護士負担分を考えるより。
先の例で云えば、自分が熊谷から東京の事務所に行く分にはまぁ全然あり、結局東京地裁に行く時は、弁護士と自分の分もかかるのですから、まぁ細かく計算すれば両者の例もあまり変わらないですが、結論としてやはり地裁管轄の事務所の弁護士に依頼する方をおすすめします。
ちなみに私の場合は、私も会社も東京なので事務所の選択も東京一択ではありました。
今回もまた長くなった😅
ではまた〜⭐️

