忙しく充実 | 個別具体的に考えていくブログ
書道などの美術書を専門に出版していたところから自動車専門誌を創刊することになる。創刊メンバーには、同じくモーターマガジンの編集部員がいた。モーターマガジンの編集方針とは合わず、とび出し「新しい雑誌をつくりましょう」ということになったようだ。ここに初めて自動車を紹介するのではなく評論する雑誌が生まれたといわれている。当時、モータージャーナリストなんて言葉もなかったし、職業として成立するかどうかもわからなかった。それに新聞社にいても車の記事は書けた。実際に、自動車の記事のスペースをもらって書いていた。当時、車を持っているのは芸能人などの有名人が多かった。そこで「なぜ、あなたはこういう自動車を持っているのでしょうか」と有名人に聞く企画がすんなり成立し、写真撮影も含めてすべてやることになった。おまけに新車が出ると、経済記事でその自動車会社の株はどうなるか、サプライヤーの株の動きは、ということなどを、一般の人にもわかりやすく解説するなんてこともやっていた。東京新聞に籍を置きながら、いくつかの自動車雑誌にも記事を書き飛ばし、写真も撮っていたから、本当に忙しく充実していた。