今年は猛暑が続いて、日差しが強いなと思う日が多かった。

最近は紫外線が良くないという事で男性でも日傘をさしている人を見かけるが、私自身は太陽にあたることはイヤではない。

むしろ好きかも。

こどもの頃は、授業のプールの時間が大好きだったし、夏休み期間の一般のプール開放時間が終わると、競技会に出るために選ばれた子だけの練習というのにも行っていたので、一日に3時間ぐらい水に入っていたことになる。

選抜の練習は、勝つことが目標なので25mを何本も繰り返し泳ぐので、苦しい事もあったけれど小学生の頃はそれでも泳ぐのが大好きだった。

なので、夏は常に真っ黒の女の子だった。

 

私の子どものころはそれ以外に夏休みに人気があったのは手芸店だった。

今、街の小さな手芸店ってあまり見かけなくなったけど・・・

当時は夏休みに何かしら、手作りのものにハマる。

リリアンとかビニールコードの手芸とか、ちょっと進むと刺繍とか毛糸編みとか年齢を重ねるごとに器用な子や辛抱強くせっせと作る子との差が出てくる。手芸店のお姉さんやおばさん達もその辺りの個々の性格を見極めて出来そうなものを勧めて、皆でそれなりのものを作っては自慢したり、人に上げたりというのが、小学生の女の子の定番だった。

そういうお店では、必ずラジオが流れていて、流行りの歌謡曲やフォークソングをそこでおぼえたものだった。

 

当時は歌謡曲全盛期なので郷ひろみ、野口五郎、西城秀樹の御三家や天地真理や小柳ルミ子、南沙織などが良くかかっていた。

あとは吉田拓郎や上條恒彦なんかもかかってたな。

そんな中、1973年7月発売の麻丘めぐみの「わたしの彼は左利き」はちょっとユニークな歌だったと思う。

麻丘めぐみは当時とびきり可愛くてスタイルも良く、男性アイドル御三家とペアを組まされていたので、熱狂的なファンから妬まれていた。

卵を投げつけられたとか、剃刀をファンレターに入れられたとか、よく聞いた。

子ども心に、なんでそんなことまで・・と思ったものだ。

 

麻丘めぐみのお姫様カットの髪型は、今流行っていいるけど、あれも斬新と言えば斬新。

美人は似合うけど、一般人でも真似している人がいたけど、今一つ似合うにはほど遠い感じだったな。

というくらいアイドルっぽいきれいなお姉さんだなと思いつつ、欲が無さそうとも子供心に感じてた。

ガツガツしてないというか上昇志向無さそうだなと。目が笑っていないというか根底に怯えとか悲しみを携えているように思えたのも今となっては魅かれる一因だったかも。

 

そんな麻丘めぐみが歌う「わたしの彼は左利き」は彼女の憂いとは逆に明るくて楽しい楽曲だ。。
筒美京平のメロディがとてもいい。そして千家和也の歌詞も素晴らしい。

 

それまで左利きに対しては否定的だった世の中に左利きの彼という設定で光を当てたというか、明るい方向にもっていった楽曲だと思う。左利きの男性への心強い応援歌ともいうべき曲だ。

何といってもイントロが好きかな。

筒美京平は天才!

 

わたしの彼は左きき

作詞:千家和也

作曲・編曲:筒美京平

 

小さく投げキッス

する時もする時も

こちらにおいでと

呼ぶ時も呼ぶ時も

いつでもいつでも

彼は左きき

 

あふれる泪を

ぬぐうのもぬぐうのも

やさしく小指を

つなぐのもつなぐのも

いつでも いつでも

彼は 左きき

 

あなたにあわせて

みたいけど

わたしは右きき

すれちがい

意地悪 意地悪なの

別れに片手を

振るときも振るときも

横目で時計を

みるときもみるときも

わたしの

わたしの彼は 左きき

 

こどもの頃の鮮烈な記憶が残っていて、この曲は十八番です。

目をつぶっても歌えます。

オバサンが歌うなってツレアイによく怒られるけれど。

 

そんな遠い記憶も呼び覚ます。

今の楽曲も昔の楽曲も「記憶の栞」となるのが歌だなと感じてしまう今日この頃。

 

 

やっぱり音楽が好きってことで。