女優・花奈澪について(「楽屋-流れ去るものはやがてなつかしきー」千秋楽) | 元玉拾い(もと、たまひろい)のスポーツとか草花とか

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「楽屋ー流れ去るものはやがてなつかしきー」
@中野・劇場MOMO
作:清水邦夫
演出:西秋元喜(GENKI Produce)

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千秋楽を迎え、今日は、本作を観ることになったキッカケである、女優・花奈澪さんについて、書きます(ツイッターのヘッダーは「惡の華」、アイコンは「花奈澪がはんかやる(仮))。一部、以前の繰り返しになりますが、ご容赦を。

 

「楽屋ー流れ去るものはやがてなつかしき-」

太平洋戦争によって顔の右側に大きな傷を負った、
女優A:古野あきほ

 

 


血が付いた包帯をためらい傷だらけの首に巻いた、
女優B:有馬綾香

 

 


この楽屋の主、上演中のチェーホフ「カモメ」ニーナ役を演じている、
女優C:花奈澪 

(ツイッターのヘッダーは「惡の華」、アイコンは「花奈澪がはんかやる(仮))

 

 


枕を抱きしめながらこの楽屋に入ってくると、「すっかり元気になったので」枕を女優Cに差し上げる代わりに、ニーナ役を「返して」と迫り、ちょっとしたいさかいで、女優Cが振りかざした陶器の酒ビンで頭を打たれ、幽霊(女優A、女優B)の仲間入りすることになる、
女優D:橋本瑠果(16才)

 

 

当初、18日の2公演だけチケット取ってたんですが、つい9月4日に東京公演の千秋楽を迎えた、浅野温子×劇団男魂(メンソウル):ON×SOUL「イノチボンバイエ」が兎に角素晴らしくて、こりゃ、花奈澪の芝居、もっと観たいぞ!と思い、最終日である19日の2公演もチケット買い足しました。

 

 

 

で、結論は、買い足して、正解!

 

 

僕は宝塚歌劇団当時のなみおちゃんは知らないけど、少なくともトップスターではなかったし、本人のブログなど読むと「異端児」「くすぶってた」

 

 

でも、倍率20倍以上、年度合格者数上限50名の宝塚音楽学校に合格(2005年)・卒業し、2007年〜2014年宝塚歌劇団花組娘役として活動してきたわけだから、高いポテンシャルを持ってる人なんだと思います。

 

僕が初めてなみおちゃんを観たのは、2015年10月、宝塚退団後4作品めとなる「GO,JET!10YEARS,AGO!GO!」のミッツ役でした。

それまての3作、いずれも、エアースタジオ・プロデュース「GO,JET!GO!GO!」シリーズの、ガールズ・美月(ミッツ)役。

 

 

 

その時は、秋山璃帆ちゃんの友達ってことも知らず、GO,JET!をよく観てる方に「元宝塚なんだよ」って教えてもらい、おぅ、そうか、じゃ、まぁ、終演後、面会に並んでみっかな。正直、その程度(笑)

 

 

だから、初めてのストレートの舞台「御伽童子」も、さほど関心無く、卓球の日本選手権と日程被ってるから、行けないな、と。ストレートの芝居がやりたくて宝塚を辞めた、というのも、この時の終演後だったかなぁ、初めて聞きましたので、まだ知りませんでした。

 

 

縁というか、タイミングというか、秋山璃帆ちゃんが、なみおちゃんの御伽童子の告知ツイートを「なみおさん、ファイトです(>_<)☆」みたいな感じにリツイートしてて、璃帆ちゃんのことは1年前から、その音楽センスに惚れ込んでよく聴いてたから、璃帆ちゃんが言うなら、と、卓球のタイムテーブルを確認したら、今年から日程が1日延びて、その分、終了時刻が早くなっていたので、土曜日の夜公演に間に合うことが分かって、急遽、行くことにしました。

 

弁護士役が仲田さん、演出が杉本さんと、劇団男魂の方々とここで関わってたことが、「イノチボンバイエ」にも繋がってくわけだから、大きな出来事です。そして、あぁ、こういうお芝居も出来るんだと分かり、GO,JET!以外の舞台も行こうと決めた作品。兄から性的暴行を受け、その地獄から抜け出すために15才のとき兄を刺殺し、2年後、今度は死刑になるために、父を包丁でメッタ刺しにして殺してしまう、闇を抱えた少年役。

 

 

 

 

そこからは、出演舞台は、全て観てるし、

 

ボクラ団義「誤人」

連続殺人事件のキーとなる、被害者役(2役)

 

 

 

 


コスプレ歌劇団も、

 

GO,JET!GO!GO! vol.9 初めて、ミッツ以外の役、夏代(ナッツ)

ラストのセリフが、その直前まではずーっと能天気なGO,JET!ガールズだったのが、いなくなったマスターに呼びかける「こっちは・・・寂しいよぉ」、この一言と表情で一気に観ている僕に涙を流させました。

 

 

 

花奈澪がかんかやる(仮)」も行きました。軸として、「女優」がしっかりしてるから、それ以外の活動も、楽しく、気持ち良く受け入れられます。

 

 

特に「惡の華」、「イノチボンバイエ」は、4年前から舞台を観るようになって以来、2年前の上田慎一郎監督脚本・共同演出モラトリアムパンツ「恋する小説家」が「1番好きな作品」でしたが、それに並ぶTOP3になりました。

 

 

そんな大好きになった作品に出演している、花奈澪のお芝居も、振り返ると、ターニングポイントになった「御伽童子」から、数段レベルアップしていて、もっと観たい、と思わせてくれるものでした。

 

 

イノチボンバイエ、自分の気持ちをコントロール出来ないことに悩みながらも、すぐブチ切れてしまう、精神疾患患者役

 

 

 

 

 

「イノチボンバイエ」は、9月21,22日と、まだ熊本公演があるから詳しいことは書けないんで、ちょっと飛ばして、「楽屋」の女優Cについて。アンケートに、最も印象に残ったこととして「間」と書きました。台詞回し、表情、体の使い方、どれも観てて満足いくものでした。

 

 

その中でも、多くが一人芝居である女優Cの、セリフとセリフ、表情と表情、動きと動き、この「間」が、観ていて、絶妙だと感じました。

 

 

 

もちろん、怒鳴るシーンも、較べてみると、
「惡の華」の仲村佐和は、中学生の子供の叫び声だったし、「イノチボンバイエ」ミキは、精神疾患で自分をコントロール出来ない怒りだったし、「楽屋」の女優Cは、「女優」としてのプライドの塊から発せられるものでした。全くの別物。

 

 

 

どういう演技プランで演じていたのか、前作でやってきたことは、特に考慮せずに、結果として差のある演じ方になってるのか、聞いてみたい。なかなか、終演後の面会では、そこまで突っ込んだ話は、時間的に出来ないけれど。

 

 

「トイレで獣のように叫んでるおかげで、大きな声が出るようになった」というようなセリフがあり。なみおちゃんがトイレで獣のように叫んでるかは知りませんが(笑)、声は、1月の「御伽童子」はもちろん、7月の「惡の華」と比較しても、太く、安定して、よく通る声になってたと感じます。で、あんだけ叫んでるけど、なみおちゃん特有の澄んだクリアな声質は、全く変化ありません。MCの仕事もするだけあって、とても、聞きやすい声質。

 

 

また、女優Cは、女優として生きる覚悟、執念、壮絶な感情を吐き出すんだけど、それが、そのまま、今の花奈澪そのもののようにも聞こえ(普段の澪さんは、そんな悲壮感は皆無というか、無縁なようですけどね)、心臓をギュッとされました。

 

今後、決まってる舞台は、SUPER ☆ GIRLSの前田亜美さん主演の近未来SF「Luna Rossa」

ゲームソフトが原作で、3Dメガネを装着して観劇するミュージカル「英雄伝説 閃の軌跡」

「惡の華」「イノチボンバイエ」「楽屋」とは、大きく異なるエンターテイメント作品(たぶん)。今度は、どんな花奈澪が観られるのか、期待。作品的には、僕の好みかは、やや不安。

 

 

まずは、「イノチボンバイエ」熊本公演!
なんせ、9月4日の千秋楽以降は、「楽屋」の稽古と本番で、「イノチボンバイエ」からは、離れてたはずなので。でも、今日聞いたら、セリフは問題無い(忘れてない)って。「ボディーブローはねぇ、練習しなきゃ」だそうです(๑・㉨・๑)

 

 

なんだろ、友達なのは、合い通じるものがあるのかな、なみおちゃんと秋山璃帆ちゃん、おふたりに共通して感じることは、自分の仕事(花奈澪は芝居、秋山璃帆は音楽)に対して、物凄く真摯に向き合っていてること。ファンをとても大切にしてること。「璃帆ちゃんには、シンパシーを感じる」と話していた、野上健太郎さんがリーダーのLONOも(野上さん、中村吏沙さん)、そう。