夏場の岩国、基地のエンドと蓮田のどちらも日陰のないところですから、とても暑くて近ごろは滅多に行くことがありません。

 

もう少し若いころは、今よりちょっと元気でしたから、飛行機の撮影をするのにエンドで長時間粘っても(修行と言っていましたが)、ヘバってしまうことなどなかったのですが、今ではちょっと陽に照らされるとすぐにクラクラきてしまい、忍耐がすぐに切れてしまいます。

 

それでも時々は思い立ってエンドに車を停め、飛んで来る飛行機を眺めながら昼食をとったり、蓮田でぽつぽつと咲いている白いハスの花越しに、南岩国駅に入線する電車を狙ったりすることもあります。

 

先日のことですが、エンドで外来の降りを数機撮影したあと蓮田に回って、夏らしい風景を探してみました。

 

ガマ(蒲)の穂に停まってさえずるオオヨシキリ

 

ガマの穂は晩夏の季語、オオヨシキリは別名行々子(ぎょうぎょうし)で夏の季語ですから、季語が二つダブっている季重なりの写真ということになるでしょうか。

 

俳句の世界では季語をふたつ入れてしまうと、アイスクリームと冷麺を同時に食べるのと同じ、それぞれの持ち味がぶつかってお互いを殺してしまうことになるそうで、避けるべきことと言われますが、写真の場合はどうでしょうか?

 

ただ、カッと照りつける太陽光をまともに受け、頭がクラクラするのを堪えながら、車窓越しにレンズを向けてそっと撮影した写真なので、awakinにとっては印象に残る一枚になりました。