広島は22日に梅雨入りしましたが、それからは青空が一瞬見えることがあっても、日中のほとんどがどんよりした曇天か雨天が続いています。

 

もちろんお天気が悪い日でも過ごし方はいろいろあって、買った後読まずに積んだままにしている本を読んだり、HDに録り溜めている時代劇をまとめて観る、あるいは現役を退いてからは余り行かなくなった書店に足を運んで、好奇心を刺激してくれる本を探し歩くのもよいでしょうか。

 

近ごろは本屋の数もだいぶ減ってしまい、単独で店舗を構えているのは粉飾がバレて潰れたフタバ図書の旧店舗が数店舗残っているに過ぎません。殆どの本屋は百貨店とか大型スーパーのテナントとして入っていて、そんなお店のひとつ、商工センターのLECTに入っている蔦屋書店で本を探していると、見つけたのが『東京タイムスリップ』シリーズの写真集でした。

 

40年前と今現在の東京各所を併載して、変化を楽しみ、昔を懐かしむという写真集で、ちょうど40年ほど前に東京で暮らしていたawakinには、新宿コマ劇場前広場やゴールデン街入口など、歌舞伎町の風景がとても懐かしく、思わずシリーズ3冊丸ごと買ってしまいました。

 

公園のベンチとか変わらない風景というのは一部にあるものの、様子が丸っきり変わって元の場所とは似ても似つかないようなところが殆どです。言い換えると、40年前の風景は二度と見られない記憶の中の風景ということです。

 

そんなところは何も東京の専売特許ではなく、日本国中いたるところにあるわけで、狭い狭い広島でも、awakinがこれまで撮り歩いて来たわずかな数のスナップ写真の中にも見つけることができます。

 

三篠の鉄橋を渡る貨物列車EF200 20 ラストナンバー(2013.3.3撮影)

 

こちらは家内殿と市内のホテルでランチをする前に、少し歩いてお腹を空かそうとしているときに偶然やって来た貨物列車を撮影したものです。

 

何も考えず、ただ走って来た電車を撮っただけのスナップ写真ですが、今となっては二度と見られない風景です。

 

というのは被写体になっているこのEF200、平成の世になってから誕生し、令和になる前に消滅してしまった車両で、20両が量産されたものの、ハイパワー過ぎてバブル崩壊後の景気の後退によりその存在意義を失った『バブルの申し子』のような貨物列車なのです。

 

令和6年の現在、現存する量産機は製造された20両のうちわずか1両、保存されているのは広島市のJR貨物広島車両所なので、秋に催される貨物フェスティバルに赴けば逢うことができます。

 

ひさしぶりに貨物列車のお祭りに行ってみようかと思うところです。