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生まれて、生きて、病気して、死んでゆく‥ならば笑っておいしいもの食べて、楽しく生きたーい^^

他人を嫌いになれない弱点があり、押され、流され、騙され‥‥‥

嫌い=いい人  いい人=好き  好き=大好き  年々他人とズレてきているきがします><

日常、単純な日本語しか使用しないので(すごい、かわいい、いけてる‥‥など)☆

文章とか落書きとか大好きです^^細かく表現できるから!!!お時間あれば読んでくださいね^^♪


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toraianguru 1

振り向けば裏切って、追いかければ冷たくされる。

そんな関係のまま、7年が過ぎていた。

なにも、変わることなく

一年に一度、偶然バッタリ会う関係。

いつも交差して、本当の気持ちをお互いしらない。

これでいいのかと思いながら答えをだしたくない。

私は、何がしたいのかいまだにわからない。


あの時パーティーで見かけた彼女は、無邪気でわがままでたくさんの大人に囲まれて、なにも怖いものがないかに、笑っていた。

ただ、若いというには生意気で、明るくて、

遊び放題の28の僕と、生意気ざかりの21の彼女は、お互いいい恋愛ごっこができる相手だと思った。

お金もルックスも何一つ不自由せず、好き放題してきた僕は、はじめて自分が悩んでいることに気づいてきた時期だった。

本気になった女の子も家やお金やルックス‥それだけの子ばかりで‥‥何でも手に入るけど、心の底で冷め切った自分の存在を自分自身に隠しきれなかった。欲しい物は何でも手に入る。欲しい女の子も簡単に手に入る。仕事は親の後を継ぐことと教えられてきた。夢も希望もなくて、若さの勢いで遊ぶ青春にも寂しさを感じてきていた。

お酒を飲んで、女の子とあそんで、そんなことでしか現実から逃れる事はできない自分。

なんの悩みも苦労もなく笑っている彼女に興味が湧いた。

まわりの大人からかわいがられ、当然と言う顔をしている彼女。

本気か遊びかなどという気はなくて、なんとなく現実を教えてみたくなった。

遊んで捨てる。ただそれだけのことだ。

若い女の子なんて、お金とルックス、後はマメに連絡を入れればいいことだ。

僕のゲームははじまった!


一目ぼれだった。パーティーで知り合った彼。優しくてお兄さんでお金持ちで、何より見た目がくぎずけで。

恥ずかしくて、紹介してもらっても挨拶しかできなかった。でも、揃いすぎていて何より、手が届かない存在に見えた。側にいたいけど‥年齢もマックス25で充分大人に見えていた。28とかぜんぜん別世界で‥私にとっては、大人の怖い世界だった。憧れの人そんな存在に一瞬で定位置になった人。憧れるなんて日常生活で始めてのことだ。

同じ歳の彼氏と別れたばかりで、なんかやけくそだった。まわりの大人なんていていないような気持ちで、自分のことだけで一生懸命。パーティーなんてどうでもよかった。

彼氏といっても飲み友達の感じで、プライベート優先な私はフラれて当然だ。

合わせてくれているのに、あわせたことがない。

いつものパターンだ。

翌日から彼から、毎日電話がかかってきた。電話にでたいがために、早く家に帰った。毎日、夢見心地で過ごしながら、遠距離で会えないし、相手がとても大人に感じていて、愛や恋とは違う気持ちだった。でもウキウキドキドキ、甘えたくてウズウズしていた。

友達と踊りに行ったある日、自分好みの25歳と知り合った。その子は近くに住んでいて、毎日何回も電話をくれた。毎日送り迎えで会いに来てくれた。毎日結婚しようと、最初から言ってくれた。強引で、なんだかわからないまま、毎日会い深い関係になっていった。


突然、彼女の携帯が「お客様のご都合により‥‥」変わっていた。別になんてことはない。何人も同時進行しているし、あんな小娘一人。彼女より綺麗な子なんていくらでもいる。あんなに僕のこと好きそうだったのにと、頭をよぎるけど、いくらでも変わりはいると思いなおす。なんだか煮え切らないまま、なんだか腹が立つ。たかが小娘、楽しく遊んでバイバイしようとたのしんでいたはずだ。その助走の段階でしかない。何か、誰か、生きる目的を与えて欲しいと、本当は望んでいたかもしれない。でも、彼女に望んでいたとはおもえない。それでも、腹が立つ。腹が立つと言うことは傷ついているという事だ。

青臭い自分がまだ残っていたかと気を取り直し、遊べではなく、現実逃避として酒にも薬にも女の子にも本気で真実を知りたくない自分に変わっていったのはこの頃だ。 

トラステ

jidai

テーマ:ブログ

まだ今から始まる世界にワクワクしていた。

手に入れたばかりの結婚。

飛び出したばかりの社会。

「なんで俺なんだっ」

彼女を連れて正月旅行から戻ってきてから、調子が悪かった。

そのもっと前から風邪が治っていなかった。

微熱が続き、咳が止まらず‥‥

正月が明け会社がはじまり、

帰り着いた家で、床に倒れたマネをして

「死、死ぬ~」

などと、旅行疲れかと思い甘えていた自分を思い出す。

衝撃的な告知を病院で聞くことになるとは‥‥

音のない世界。視覚が真っ白になる経験をしたのはすぐのこと。

思考は現実を受け入れることなく、強烈に

「悪い夢だ」

ひたすら呪文のように繰り返したかと思うと突然静寂の無が訪れる。

時間の感覚もなく、世界中で生きているのは自分だけになってしまったような‥

自分だけが世界から引きずりだされ宇宙に放り出されたような。

このままなにもしなければ、数ヵ月後には消えてしまう俺という物体。

雑然とした6人部屋の病室

自分の知らない間に世の中が変わっていくという悔しさ。

自分が知らない間に人が変わっていくあせり。

自分が知らない間に大切な物が消えていくという疑惑。

悔しさ、あせり、疑惑‥‥‥

笑いあう家族連れを見た時の苛立ち。

健康な人の不満や愚痴への恨み。

やりたいことがあふれ出す欲求の苦痛

苛立ち、恨み、苦痛

マイナスな感情

それらがパワーとなっていた。

何が役立つか分からないものだ

28からの経験は、確実に自分の過去に刻まれている。

生き方を、価値観を、考えなくてはならなくなった、若き日の自分。

あの時、自宅のデスクに

「戻ってきた俺に」と手紙を書いた。

3つの希望だった

 自分を褒め

 人生の目標を記し

 妻を大切にすること‥‥

恐怖や絶望を乗り越え自信がつき

人生の目標を人より先へ先へすすむ事ができている。

ひとつだけ守れなかったこともある‥

妻が側にいないこと

28の青年と24の女は

切ない過去を共有することで

生き方を考え、悩み、価値観を、自分らしく考え、

貪欲になっていた。

お互いが全てに悔いのないようにわがままに。

外の空気を二人で吸った瞬間から始まっていたのだろう‥

ぼんやり生きてきた妻は

「明日、交通事故で死ぬかもしれないから」

と笑いながら彼女らしくなっていった。

私は人生の目標の事業を起こしめまぐるしい日々を

過ごしだした。

若い二人は走りだしたら止まらなかった。

気づいた時には、二人の軌道は、見えないところまでづれあってしまっていた。

当時‥‥

私には妻しかいなかった。

妻はいつからか、実家に泣きつくことをしなくなっていた。

友人にさえ会おうとしなかった。

「友達に会うとあまえちゃうし、聞きたがらないから。どうせ誰でも経験することなのに」

と呟いてる姿を思い出した。

妻は家に一人でいる

妻は病室で私の側にいる

そんな姿しか思い浮かばない。

何を考え何を思いすごしていたんだろう。

誰にも入れない一瞬の狂気の世界を私達は過ごしたのかもしれない。

怒りも悲しみも苦しみも妻にしかだせなかった私。

私以外と会話を閉ざしきった妻。

本当の二人の世界。切なく甘く世間から切り離された世界。

何故、最近になってこんなに鮮明に当時を思い出すのだろう。

告知されてから三年、混乱しきった頭ですごし、

記憶も途絶えがちだったのに‥

私は、新たな家庭を築き満足している‥

人生の目標が到達されようとしている今、思い出すのは

妻ばかりだ‥

街中のカフェでそんな事を思い出していた。

ロングヘアーの女の子が満面の笑みで私の前を走っていく。

妻の笑顔が一瞬重なる。

さっきの回想が現実の女の子に重なるなんて、私も歳だな‥

自嘲ぎみに思いながら、女の子の姿を目で追う。

母親らしい人に追いついて、歩いていく後ろ姿が見えた。

回想の妻の顔が現実の大人の女性にかさなった。

手に持っていたカフェラテは手からすべりおち、

衝動的に走り出していた。

今だけは28の私が




2005-09-14 03:29:19

hitori




29歳になる秋の初め、、夜道をトボトボと歩いている。

まだ20歳くらいの何も分からなかった頃、今の私くらいの歳の男友達からよく電話を貰ったことを思い出す。彼氏でもない子達の電話の理由を、最近わかりだした気がする。

地元の駅から家までの夜道は、自分がたった一人だという事を思い出さされる。終電まじかで帰りついた駅は、楽しそうに通り過ぎていくグループやカップルばかりが目に入る。

帰りたくない‥‥ギュッと体が縮む感覚。考えすぎれば吐き気が追ってくるだろう。歯車が狂いきった夫婦は別れる心さえ、消耗しきっている。

顔を合わさないために友達と飲み、パーティーへ出かけ楽しいフリをして人の群れに紛れこむ。笑顔を絶やさず、誰からも好かれる私を保つのは‥今の私には、耐え難い苦痛だ。そして一人きりになることもどうしようもない闇が広がっている。

「こんなはずじゃなかった」「適齢期の大恋愛の結婚」「経済的にも誰もがうらやむ」「背が高くカッコイイ旦那様」「憧れの街に住み」「しょっちゅう海外旅行に行く」「いつもおしゃれで」「二人揃って華やかな職業」夜道を歩きながら、グルグルと頭の中をまわっていく。帰れば、いつもどおり、酒を飲み眠る。眠くなるまで外で飲みたい誘惑に駆られるが、今日はそんな気分でもない。いつのまにか家でも店でも一人酒を当たり前にしてしまうことができる女になっている。

翌日、暑い日だった。ロケ先でモデルのヘアーメイクを済ませ、夕方には仕事が終わり、古い友人からの連絡で二年ぶりに食事をする約束をしていたので、繁華街のチェーンのコーヒーショップで時間を潰すことにした。随分長い間、買い物をする気力さえない。

タバコを吸いながら、仕事の連絡を行う。ミスがひとつあればフリーのメイクの信用なんてすぐに消える。イライラしながら携帯使用していると‥「すみません」と声をかけられた。一人がけの椅子が窓に並んでる状態の、三席隣の中年の男性に声をかけられたらしい。ふっみたら、一見まともそうな品のある男性だ。ジロジロと凝視していると

「タバコを一本いただけませんかねぇ」

と自信なげな笑顔を振りまいている。びっくりして無意識にタバコを一本渡す。よくみると薄汚れていて、床にはパンパンに膨らんだリュックが置いてある。

「火をかしていただけませんかねぇ」

ヘラヘラと笑いながら男は媚びを売った。一言も発さず、この汚い男にライターに触れられるのを恐れ、火をつけてやった。

そして男に向けて背を向け、何もなかったように携帯メールを打っているフリをした。周りにいた気づいた他の客たちも、驚いて一部始終見ていたが、何事もなかったように別々の空気に帰っていった。

男の異様さが、私を、周りにいた客を一瞬結びつけた‥

男は、まだ、ブルーシート暮らしするには少しお金が残っているのだろう。24時間営業のコーヒーショップなどで夜を明かすのかもしれない。いずれ公園などに移動していくのだろう。

それにしても、タバコ一本頼めばくれる女に見えたのか‥突然、生きている私について大きく動揺した自分がいた。一生懸命しても、ダメな時はダメなんだ‥当たり前の事を思い出して涙がにじんだ。inori