お金を融資するかどうかは銀行員の裁量だ | さなじゅんオフィス

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「花咲舞が黙ってない」と言うドラマ

形の上では何ら普通の銀行と変わらない脚本だ

現実では、例えば融資案件は1週間以内に「可否」を出せとか
お客様への対応や業務知識などの基本はきっちり研修されている

過去の「半沢直樹シリーズ」では、銀行内部組織を十分に理解反映されたと言い難い部分も有ったものの、ドラマとしては最高に面白かった


勿論、銀行員に半沢直樹がいたら「クビ」だ
組織論は厳格だから、どんなに人権平等が叫ばれても、「不正」は許さない

もっと言えば、融資は「貸すか貸さないかは銀行担当者」の勝手だ

私のメガバンク融資時代は何十億も融資実績を上げ、全国でも表彰も受けたりして来た


それだけに「融資実績」は行内でも競争だから、貸したほうがいいに決まっている

地方銀行とは良く残額一括借り換え競争をしていたが、地方銀行の融資担当者が文句言いに来たりしてサバイバルだった

ただ、ドラマで言うような酷い回収はしなかったし、銀行上層部も悪人はいなかった

お客様とは平等の立場で「お金を借りて頂く」という気持ちで対応するのだが、態度のデカイ社長や議員の圧力で来る社長には、私は信用調査や決算書分析には逆に厳しかった

信用金庫レベルなら支店長や次長が権限を振り回すから担当者は言いなりだが、メガバンクの担当者は権限を持って対応するのだ

お情けや裏金で銀行員は動かない
テレビで悪行を報道された大企業も私は担当したが、そう言う企業ほど「値踏み」にあちこちの銀行との金利を比較をして横着な態度に出る

稟議書は融資の可否に大きく左右されるから、決算書分析能力と企業の将来性を見抜く情報力は必須だ

当たり前だが、ギャンブル資金や風俗営業には融資の公共性が無い

銀行内部や専門用語では多くを語れないし

銀行員は退職後も守秘義務が有る

確かに銀行が貸さないから、3流4流の金融機関や消費者金融などの高利融資に手を出すのだが
「返済原資」の見込めない人には、大切なお客様の預金からの資金拠出は貸し倒れのリスクが付きまとうのだ

銀行員と言ってもピンきりがいて

設備資金融資を運転資金に使わせる巧妙なやり方で堂々と保証協会融資をしたりする地方銀行が有る

従って、会社の規模や融資額によっては、小さな銀行の方が「何でもやるから」使い勝手がいいのかと思う

時代は変わり、必ずしも大銀行とのプロパー融資が、企業の「格付けや箔にはならない」

企業カラーが合う銀行や
親身に支えてくれる銀行が有れば「それが1番」だと思う

銀行員との付き合い方は「様々」で、
とりわけ、銀行融資は「頭脳戦」かも知れない

お互いが「人間」だから、お金を借りるなら「頭を下げたほうが」いい戦術になる