いよいよ最後のベールを外して
1枚だけの姿になったカレンダー
毎年の事だが寒い冬に力なく揺れている1枚のカレンダー
もう骨が見えてるねー
新年にはまた12枚の重ね着で体重も重くずっしり壁にぶら下がっていても
毎月痩せて行く様は女性の羨望の形
さあ今年も最後の月
今さら悔やんでも始まらない
最後の追い込みだ
いい1年になるもならぬもこの1カ月
最後良ければすべていいわけだから
手を抜かないように有終の美で終わりたい
交換した名刺で花札が出来る
街は賑やかにランプのじゅうたん
まるで宇宙船の滑走路だ
赤いお鼻のトナカイさんは真冬と新年を乗せて
もうすぐそこでプレゼントの包装中
大きな深呼吸で1年を振り返る
記憶の中から意外な人の名前がよみがえり
頭の中ではリバイバル映画の復活に似て
出会いと別れも締めくくる最後のカレンダーに感謝のキスを贈る