TNRボランティアと ある地域猫さんのお話です。 | 一般社団法人エイベットavetのブログ

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今朝は日曜日なので雑談です~。

めちゃ長くなりそうですが読んで頂けたら嬉しいです!

 

 

 

T(捕まえて)N(手術して)R(元の場所に戻す)

 

この活動をTNRと言います。

 

何のためにするのかって

 

 

猫好きの観点から言うならば

とにかく、殺処分を減らしたい

(殺処分されるのは多くが仔猫ですから、殺されるために産まれる命をなくしたい)

 

というのが大きな理由です。

 

無責任に餌やりだけでし、猫をどんどん増やしてしまう事で

猫さんが本当に幸せになれることはありませんよね。

 

ご飯をあげるなら手術をしてから

そして外で生きる猫さんはわずか数年しか生きられないのだから

一代限りのその命を見守っていきたい。

 

 

糞尿掃除やごはんのあとかたずけなどもして

猫嫌いの人にも出来るだけ理解をして貰えるようになど

 

まずは外猫さんを増やさないようにすることが

もはや環境問題とも言える野良猫さん問題の解決の道でもありますと

TNRをご提案しています。

 

今日は猫好きなヒトへのお話しとなっていますので

反対派、殺処分推奨の人はスルーしてくださいね。

 

 

 

猫さんの保護活動、TNR活動、地域猫活動って

何とかしたいけど、色々考えると踏み出せないというヒト

 

沢山いますよね?

 

保護したいけど、もしも里親さんが見つからなかったら?

エイズだったら?白血病だったら?

 

そんな風に考えると保護なんて絶対に出来なくなってしまいます。

 

TNRでもそうです。

 

TNRなんて可哀想なんじゃないかな?

寒いのにTNRしても大丈夫かな?

暑いのにTNRしても大丈夫かな?

 

もしも事故にあったら?

少し風邪ひいてるのに保護してあげた方がいいんじゃないかな?

TNRして、またご飯食べにきてくれるかな?

 

そもそもTNRじゃなくて保護してあげた方がいいんじゃないかな?

(そして保護活動への悩みのループに陥る)

 

 

そんな事を考えていたら何も出来なくなって足が止まってしまいます。

 

実際にそんなご相談はとっても多いのです!

 

 

 

100%を目指すと本当に一気にハードルが上がってしまって

何も出来なくなります。

そこで躊躇するヒトが多いのはとっても残念なお話だと思っているのです。

 

 

 

いつも保護よりも、まずはTNRをとお話をさせて頂いていますが

 

TNRを進めることで、殺処分が減るということにも繋がるからというのもあるけど

 

もっとTNRを身近に感じて欲しいという理由もあります。

 

 

捕獲した子をリターンするということを可哀想だと

簡単に答えを出さないで欲しいなという想いがいつもあります。

 

 

もちろん余程ヒトが好きでゴロスリのなれている子は別ですけど

ヒトを怖がる子は、TNRして地域猫さんとして見守っていくことも

幸せの形のひとつだと考えます。

 

 

TNR、リターンすることは身勝手にも思うかも知れないし

可哀想と思うかも知れませんが

 

見て見ぬフリをすることが最も可哀想な事だと思います。

 

手術されることで、外で苦労して出産することもなくなりますし

オスもメスも繁殖の欲望でストレスになることもなくなります。

 

大阪であれば、管理者がいる猫さんとして殺処分もされなくなります。

 

保護はとても無理という人はぜひ、TNRをもっと身近に感じて欲しいのです。

 

 

 

 

 

「その通りだニャ」

 

 

 

お写真はパンちゃん。

 

パンダみたいだから~という理由でお名前を貰った地域猫さんです。

 

とは言っても、あるおうちのお庭で暮らす外猫さんなのです。

 

そのおうちには猫さんが暮らしているから、おうちの中には入れてあげることが出来ません。

 

でも、手術をしてTNRをして、お庭にはおうちも用意してくださって

パンちゃんが少しでも快適に過ごせるようにと配慮してもらっています。

 

 

 

 

 

 

 

このお話を書くと

 

おうちに入れてあげればいいのにーと思いますか?

 

でもね、そういう事を言い出だすと

逆に保護やTNRへのハードルがあがると思うのです。

 

 

ご飯あげるなら保護すれば!とか

手術までするなら保護してあげて!と言う風に押し付けると

 

パンちゃんはそもそも手術もして貰えなかったかも知れませんし

追い払われていたかも知れません。

パンちゃんと関わることも怖くなったかも知れません。

 

無駄にハードルをあげる必要はないのです。

そして、何事もネガティブに捉える必要もないと思います。

 

パンちゃんは、自由な外猫という立ち位置と

それでも寒さを凌げる場所と、毎日のご飯をゲットしました。

 

ずっとのおうちは見つからないけど

ずっとのシモベをゲットした幸せな猫さんだと私は思いました。

 

 

このお写真の犬小屋や毛布、タオルなどは

パンちゃんの為に用意されたものです。

タオルは2日に1回は洗ってもらえるそうです( ´艸`)

 

パンちゃんはヒトを怖がるということはないみたいですが

背中を触れるかどうかな~?という感じだそうで

 

完全にゴロスリちゃんとは言いがたい猫さんです。

 

パンちゃんは、お昼間は小屋の上で寝そべってスズメを眺めて過ごし

夜になったら小屋の中に入れてもらったベッドで寝ます。

 

 

朝も夜もご飯やお水に不自由することもなく

 

のんびりと過ごすことが出来ます。

 

 

もちろん、色々言い出したらキリがないし、

もっとあたたかな環境とか病気したらどうするの?とか

100を求めるなら色々とありますよね。

 

ニンゲンの価値観で見ればもっと良い生活というものはあるだろうけど

 

でも、野良猫さんとして生きてきたパンちゃんにとって

 

今の生活はきっと楽しく幸せなんじゃないかなって思います。

 

だって、嫌だったらどっか行っちゃいますよね(*´艸`*)

 

 

 

保護をして、検査して、駆虫して、ワクチンして、里親さんを探して・・となると

途端にハードルがあがってしまいますが

 

手術して元に戻すだけ という事を自分の中でOKしてあげれば

救える命は増えるのではないかなと思います。

 

パンちゃんの希望は本当は家猫かも知れません、

でもね、そんなの考えなくてもいいというか

 

考えても本当の答えはわかりません。

 

 

猫さんがどうして欲しいかを考えるというよりも

自分が文句言わずに出来るのはどこまでなのかを考えて決める。

 

自分に出来ることを出来る範囲でするというだけでいいのではないかなと考えます。

 

 

パンちゃんのおうちのヒトは、パンちゃんをおうちに入れてあげたい気持ちもあり、葛藤もあるようですが

 

私はパンちゃんのお話を聞いて、すごく優しい気持ちになれたし

 

生まれ変わったらこのヒトのお庭に現れる猫になれたらいいかもと思いました(笑)

 

 

 

私、以前にも保護出来ないことを悩んでおられたTNRボラさんにお話したことあるのですが

 

 

「私は生まれ変わったら地域猫になりたいので、手術とご飯お願いしますね」って言ったら

 

「うすちゃんって名前つけて毎日ご飯運んで すごく可愛がる!」って言ってくださって(笑)

 

でもそのお話した後に、年上の猫ボラさんなのに

何で私が先に生まれ変わる前提!? と自分に突っ込みましたが(←どうでもいい話)

 

 

こんな余談を書くのは

少なくとも今の段階では、保護だけがベストではないと私自身が思っているからです。

 

時々、保護主さんから

「里親さんがこんなに見つからないなら保護なんてしなければよかった」と言われることもあります。

 

そういう言葉はすごく切ない言葉だと感じます。

猫さんも可哀想に思えます。

 

 

保護するならば、最後まで自分で面倒をみる覚悟がないと無理ですよね。

おうちが見つからない可能性だってゼロではないのです。

その時にきちんと最後まで面倒見られるか、そこはしっかり考えて判断して欲しい。

 

それを考えるからTNRボラさんは、辛くても歯を食いしばってリターンするのです。

 

保護することは費用や時間、様々な面で非常に大変ですが

でも、本当の意味での精神的な負担は、TNRボランティアさんの方が圧倒的だと思います。

 

保護するということは

ある意味では気が楽なことなのです。

罪悪感も感じませんし、その猫さんに出来るだけのことをしてあげている気持ちにもなれます。

その上、素敵なずっとのおうちが見つかったなら良い事したーーって気持ちにもなれます。

安心感も得られます。

 

でも、TNRボランティアさんは、保護してあげたいな~という気持ちをどこかに抱えながら

もしかしたらもう二度と会えないかも知れない猫さんの為に

時間やお金を使って手術をします。

 

時には堕胎の選択もしなくてはいけなかったり

その苦しみも背負いながら

 

他人から責められる場面もあります。

 

 

猫好きで無責任なニンゲンからは、「手術なんて可哀想、」と言われて

猫嫌いなヒトからは「そんなに面倒みたいなら全部家に連れて帰れ」とか言われることも。

 

ほんとうなら誰だって関わった猫さんを全頭保護したいと思っています。

自分に出来ることをきちんと見極めているからこそ

TNRという選択肢を選んでいるのです。

 

捕獲器を抱えて猫さんの為に走るのです。

 

(↑こういう事書くからTNRへのハードルがあがりますよね。でも事実です)

 

 

 

私がエイベットに関わった当時から今も変わらずに思っているのは

 

TNRボランティアさんは

最も重要で最も素晴らしいボランティアだと思っています。

 

本当の意味でのボランティア精神がなければ出来ないとも思います。

 

未来を見据えて猫たちの本当の幸せを考えなくては出来ないとも思います。

 

知恵のあるニンゲンだからこそ出来る選択肢。

誰の為でもなく、ただ猫さんの為に・・

 

全てのTNRボランティアさんを尊敬してやみません。

 

 

TNRを頑張っているボランティアさんは

捕獲のお手伝いや、運搬のお手伝い

色々なお手伝いのヒトを常に募集しておられます。

 

手助けがあればすごーーく助かります。

 

もちろん、手術の費用の寄付なども助かると思います。

 

後は何よりも周囲の理解。

 

TNRということが認知されていき、理解が深まることで

活動がしやすくなるというだけでも大きなメリットなのです。

 

だからどんどん広めていきたいと思います。

 

 

自分に出来ることはどこまでなのか

どこまでならば、自分は文句言わずに出来るのかしっかり考えて

 

100%じゃなく10%20%をより多くの人が実現していけば

きっと猫さんに、犬さんに優しい世の中がやってきます。

 

そうしていくことで、パンちゃんみたいな猫さんが1にゃんでも多く増えますように。

 

 

 

最後までお読みくださって本当にありがとうございました。

 

かなり長い文章になってしまいましたが

これでもだいぶ省略しました。(笑)

 

外で頑張って生きている猫さんを見かけたら

みんなが普通にTNRしてあげようと思える世の中。

そして、病弱な子、仔猫、人馴れしている子は

保護してもずっとのおうちを見つけやすい世の中。

 

そんな風になればいいなと思っています。

 

TNRが沢山の人に理解されていくことで

そんな世の中がやってくると思っています。

 

TNRへの理解がまずは必要なのです!

 

 

 

 

 

 

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