まだネタがあるなら続けてほしい
とのお言葉に甘え、ついしつこく

書いてしまった朝ドラッカーも

今回を含めてあと二回で
終わる(終わらせる)予定です。
よろしければ、お付き合いください。

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仕上課のなつが
作画課の堀内君の絵をゴミ箱から拾って
それを元に(勝手に)描いたラフが
結局、採用されることとなりました。

なつの才能を知る仲さんは、
露木さんにその絵を見せます。


露木:えっ!これがラフかい。
まるで素人の絵じゃないか。


仲さん:絵のうまい下手なんて、
描いていくうちに上達しない人はいませんよ。
だけどセンスは…、

まして、十九、二十歳の感性は
今しか使えないものでしょう。

彼女を今から鍛えれば、
どこまで伸びるか分からない

と、僕は思うんですよ。


 

ドラッカーの有名な言葉に
Build on your own strength
「強みの上に己を築け!」

というのがあります。


強みとは、スキルではなく、
ここで仲さんがいう〝センス〟に
近いものがあります。


その人が元々持っているもので、

仲さんが言っているように
気付いて伸ばせば、
どこまで伸びるか分からないものです。

しかし、〝強み〟は、本人にとっては、
あまりに当たり前すぎて、
それゆえ、
それと気付けないことが多々あります。
その強みを見つける方法の一つが、
〝予期せぬ成功〟です。


自らの成長につながる最も効果的な方法は、
自らの予期せぬ成功を見つけ、
その予期せぬ成功を追求することである。
ところがほとんどの人が、
問題ばかりに気をとられ、
成功の証を無視する。
~『非営利組織の経営』

このとき、なつの描いたラフ画は
いわば「予期せぬ成功」でしたが、
露木さんは、問題(絵が下手すぎる)に
気をとられ成功の証を無視しようとしました。


しかし、仲さんは、違いました。
以前のブログにも書きましたが、仲さんはきっと
ドラッカリアン(ドラッカーの信奉者)に
違いありません()

 

なぜなら、以下の
ドラッカーの言葉どおりに行動しているからです。


同僚、部下、上司について
「できないことは何か」ではなく
「できることは何か」を

考えるようにするならば、

強みを探し、それを使うという姿勢を
身につけることができる。

~『経営者の条件』
 

部下の弱みに目を向けることは、
間違っているばかりか無責任である。
上司たる者は、組織に対して、
部下一人ひとりの強みを可能なかぎり
生かす責任がある。部下に対して、
彼らの強みを最大限に生かす責任がある。

~『経営者の条件』


さらに、仲さんが
「十九、二十歳の感性は今しか使えない」と
進言しているのは、もしかすると
これを知っていたらからかもしれません。


急いで何かをしないと
重要な機会が消滅するのであれば、
思い切って行動しなければならない。

~『経営者の条件』



ほんとうに仲さんがドラッカーを
知っていたか否かは分かりませんが、

知っていようがいまいが、
いわゆる〝デキる〟人は、
ドラッカーの原則通り行動している
というのが
経験則から得た私の印象です。

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