我が友、スミス を読みました。







フィジーク、簡単に言うと女性版ボディビルの話。

 

 

 

 

 

 

 


主人公は女性、一人称で淡々と物語は進みます。




超面白かった





140ページほどと短いのですぐ読める、

主人公のバックグラウンドをもっと掘り下げてほしい気もしましたが、

「運動不足解消のためにジム通いを始めた」くらいの説明なので、

これはこれで特別感を与えず、幅広い読み手に共感されそう。



ジム通いしたら筋トレにハマり、

たまたま声をかけられたトレーナーと共に大会出場を目指します。




フィジーク、ボディビルという競技のキツさを感じ取れます。

限界まで追い込む筋トレはもちろん、

水抜き、塩抜きという減量、

脱毛、日焼け、ハイヒールでの歩行練習、など。

著者自身がムキムキなのではと思えるほどリアルな描写。




ストイックな精神世界を感じとれる文章が多く、

ランナーとしても刺激をいただけます。





本物のボディビルダーは、きっと他人の考えなんかに翻弄されない人たちだと思う。

四六時中自分の筋肉のことしか考えない。

そういう種類の強さを備えた人達が、本物のボディビルダーではないか。

 

 

 



大会に出ることだけが全てじゃないけど~やっぱり外部に向けて物事を主張することには、

そうしないこと以上の価値がある。

第三者に認められようとすることで、人間は一皮も二皮も剥けるもの。




そうだ、私は別の生き物になりたかったのだ。





筋トレには歴とした上手い下手があることに気づかされる。
ボディビルダーにはめっちゃ根性がある人、というイメージが先行するが、

異常に筋トレがうまい人、とも定義することができる。




私は、もっとすごいことをするのだ。

あんたらの想像できないことを、やってのけるのだ。

1年がかりの大仕事だ。

 

 

 

 

 

 

 

・他人の考えに左右されない人こそ本物

 

・第三者に認められようとすることで一皮も二皮もむける

 

この2つは、相反するようですが、どちらも正解なのではと思います。

 

SNSでランニングのことを発信する人は(私のように)

 

承認欲求のおかげで頑張れるということもあるし、

 

全く発信しないで強くなれる人は、それはそれですごい強さだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に

 

 

別の生き物になりたい。誰に傷つけられるでもなく、

誰に同情されるでもない、超然とした生き物になりたい。