病人を作る | 森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

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2018年5月24日

父、肺癌闘病中。4年前に手術、2年前に放射線と治療するも、再々発で、今回は

抗がん剤投与。ただいま1クール目。ガン治療のセオリー通りといったところか。

 

老齢なので、ガンの治療と体力面のせめぎあい。10日程前までは最寄り駅近くの

病院やスーパー(私で片道10分くらい)まで自力で歩いていたのに、今は、30mほど

先のトイレに行くにも一苦労。


食事の量も減った。声に力もなくなってきて、環境の変化から、せん妄(寝ぼけて

おかしなことを言うような症状)も少し出ていた。記憶力の低下はほんとにひどく、

朝したことや、ドクターから聞いたことが思い出せなくなった。

 

薬の副作用として、吐き気や便秘などはあるけれど、上記の症状は確実に、ずーっと

寝ているからだと思う。散歩する場所もなく、売店に行くにも付き添いなしではダメ、と

禁止され、歩けるのにMRIなどの検査には車椅子。

 

看護師さんの忙しいのがわかるので、ゆっくり歩いて連れていってやって、とはなか

なか言いづらい。極力、病院に日参し、話をしたり、少し歩かせたりしているけれど、

これまでの状態に戻すのはなかなか追いつかない。

 

夜中に失禁し、一人で着替えをしたようで、パジャマの上下がバラバラになっていた。

看護師さんに、そんな変化に気づけ、というのは酷か…。ついつい、自分が思う山の

ガイドのあり方と比べてしまう。朝の食事で顔色を見たり、後ろを歩いている人の足音で

何かにつまづいたことを聞き分けたり。そんな仕事を看護師さんに求めるのは無茶な

ことなんかな・・・。


 一人で入っていたお風呂も、この10日で介護なしでは入れなくなった。自力入浴は

各日置きに入れるが、介護つきは3日に1回。なのに、本日4日目なのに入浴リストに

入ってない。

 

看護師さんは、朝、ご本人に確認し入らないと仰った、とのこと。いつ入ったか、本人の

記憶があやふやなので、ナースセンターで管理してほしいな…。この時期は清潔が

一番なのだし。


意思の尊重も大事だけれど、看護する側として、それを口実にしたらアカンっしょ、命を

預かる仕事なんだから…、と思ってしまう。


 転院とか、治療方法を変えるとか、私たち側にも色んな選択肢があることは分かっている

けれど、年老いた父に頑張れ!というのも酷だし、代替治療や民間療法に移行するには

勇気がいる。論文書けるほど猛勉強したとしても、一か八かを身内に試す、なんてことは

家族としてなかなか踏み出せない、少なくとも私は無理。

 

抗がん剤の評価が明日、それいかんで退院の見込みがたつのかな。体の数値が落ち

着いたら、ダルいのを楽にするような漢方も試したらどうか、父に話してみようかな。


 写真は、古墳型のお好み焼き。病院に行く前に、仁徳天皇陵近くのカフェでランチ。

うーん、次に行くなら、他のものを食べると思う・・・。