沖縄の山歩き | 森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

「世界の国の人と自然」を愛するヨメが
「岩と雪と氷」を愛したダンナと
日々のつれづれを発信します。

2001年9月11日、2機の飛行機がビルに突っ込む映像をテレビでオンタイムで見た人の
衝撃は、恐らく、一生忘れることのないほどおぞましいものだった。

翌日発のアメリカ経由でボリビアに行くツアーはどうなるのだろう、と関空の係員の手配

(私が担当していた)を気にしつつも、現実でない世界のような映像に、ただただテレビを

見ているだけだった・・・。


この後の旅行業界は大変な状況で、まずはフライトに影響の出たアメリカ周辺国やイス

ラム圏にいるツアーを安全かつ迅速に日本に戻すことに追われた。オフィスでは、事件に

無関係であっても渡航中のお客さまを案じるご家族からの問い合わせが多く入り、まだ

まだ先のツアーでもご相談の電話が相次いだ。

私が働いていた会社は、賢明なお客さまのお陰で、むやみやたらなキャンセルは少な

かったけれど、キャンセルを多く抱え資金が回らなくなった一般の旅行会社はたくさん

倒産した。


不安が不安をあおり、アメリカやイスラム圏だけでなく、日本国内でもキャンセルは

相次ぎ、旅行業は冷えに冷え切った。米軍基地がある沖縄は特に深刻だったようで、

飛行機やホテルの穴を抱えた会社が、苦肉の策として、旅行業界の皆さまもぜひ、と

2泊3日の飛行機と宿のスペシャルレートを業界人とその家族友人に出してくれた。


助けたいという思いと、行きたい!という欲とで、山岳会の先輩に話をしてみたら、二つ

返事で行く!!と。

そんなことで、テロから2ヶ月後、3日間の珍道中に行ったのだった。

初日は沖縄最高峰登山、2日目は西表に渡ってジャングルトレッキング、最終日は

石垣島観光と、結構充実の3日間だった。

(プリント写真をスキャンしたので、画像が荒く暗いです・・・)



2日目、西表島でのひとこま。

石垣島から西表に渡り、ボートでピナイサーラの滝に出来るだけ近づいてもらった
私(白Tシャツ)の頭の右上方向に細く伸びているのがピナイサーラ。おじいさんの

ヒゲという意味だたと聞いた。

ボートを降りて、ピナイサーラの滝見ポイントまで歩く。

上部はジャングル。板根がすごい!

乗ってる・・・。若かった・・・。今なら絶対に乗りません・・・。ごめんなさい・・・。

同じ道を引き返すころには、潮が引いて、ボートを使わなくても浜に戻れる、という計画

だったけど・・・。

潮が引いた川沿いを歩くと、大きな二枚貝(しじみ?)や巻貝がゴロンゴロンと転がって

いた。

だんだん水かさが増してきた…

入り江に出たら・・・。

まだまだ水が・・・。

奥に見えている橋まで行かなきゃいけないのだが、


なかなかな水量で、多いところは胸ぐらいまであって・・・笑!

川からの堆積物で少し盛り上がった場所を探りながら、どうにかこうにか岸まで戻る。


シーズン中はガイド同行のネイチャーツアーで実施しているコースだと思うのだけど、

私たちが行ったのは11月のシーズンオフで、ツアーはなく、初見&自力だったので、

ちょっとスリリングな一日だった。潮の満ち引きの考慮もなく、大阪を出たので・・・。

適期だと楽しく安全に行けるんだと思う。


9.11が来るたびに、いろんなことを思うのだけれど、オジサマたちとの3日間も忘れ

難い記憶の1つである。