高嶺会・新年会 | 森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

「世界の国の人と自然」を愛するヨメが
「岩と雪と氷」を愛したダンナと
日々のつれづれを発信します。

今日は、岳界の重鎮、藤木高嶺先生のファンクラブ、「高嶺会」の新年会でした。


藤木先生のお話を聞くと、何故だかホッとする。旅の途上で折りにつけ聞かせていただいた

あの語り口調、私には子守唄のよう。(写真、毒丹から無断拝借)



御大90歳!
けど、声には張りがあり、お話しは相変わらず面白くて、端々にボケを投げ込まれるので、
ぼーっと聞いてはおられません。一気に藤木ワールドに惹きこまれます。

駆け出しの頃にバンコクの空港でしこたま叱られたことや、初日から夜な夜な続く飲み会で

スコッチウイスキー片手に話してくださる山境、辺境でのすごい体験談を、手に汗しながら

伺ったことが一気にフラッシュバック。


子守唄のようにここちよい先生のお話に比べ、自分の挨拶の貧相なこと。笑いを求め

られる改まった場になると、私は絶対何にも言えなくなります。もともとアドリブで話せる

タイプでないので、緊張して何を話してるんだか。終わって席につくなり、山岳連盟の

元会長からは、お前、それだけか!と呆れられ… 私のあとの順番だった自称「無口」、

他称「六口」のもと上司二人は、大爆笑、拍手喝采をかっさらっていました。他のご参加者も

皆さん、とても芸達者でいらっしゃり…。


私は昔からいつもそうです。自分の居場所を見失うと、あたふたして、何やってんだかに

なり、そのあと落ち込む自分がいて、その自分の姿にさらに呆れてしまいます。


ところが、これまた毎回そうなのですが、ろくな挨拶すらできない私を、頼りにしてると

上手に持ち上げてくださる方がいたり、残念な私を見なかったフリをしてくれる上司が

いたりして、たちまち私の元の居場所を作ってくれるのです。


アウトロー的な人生を送ってきた方、社会的成功者、学者、私のように業者として関わって

きた者、と顔ぶれは様々で、瞬時に縦横の関係を構築するのは難しい状況において、

押したり引いたり、上げたり下げたり、いろいろやりながら、角なく上手に人間関係の

着地点を見つけてゆく。そういうさじ加減は、人間が熟さないとできない技。


ロートルばかりの、老人会のようなこの会ですが、人とのつきあい方とか、社会にどう

かかわるかを体現してくださる生きた教科書みたいな方ばかり。その深く温かい懐に

ずっと育ててもらってきました。


入会して23年たった今なおペーペーで、背中しか見えないのですが、そんな人生の

大先輩方と同席させていただけて、今日はほんとうによき一日でした。



重鎮、中鎮?、ペーペー取り混ぜ5名の二次会は更にステキな夢ある会だったのですが

それは内緒。今しばらく、思い出してはほっこり温まっていたいと思います