クラウドファンディング | 森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

「世界の国の人と自然」を愛するヨメが
「岩と雪と氷」を愛したダンナと
日々のつれづれを発信します。

佐渡から帰宅したら届いていた。

 

国立民族学博物館(みんぱく)の准教授が関わるプロジェクトで、

消えゆく言語の聞き取りをして記録に残す仕事をなさっている、

言葉は、コミュニケーションをはかるための手段だけど、それを

分析することで、文化や思想、歴史、しかも、人類がどこから

どのように動いてきたか、など壮大なロマンを秘めたものである。

 

今回はフィジーの言語について。

彼女はオーストロネシア語族(台湾から東南アジア島嶼部、太平洋の

島々、マダガスカルに広がる言語を話す民族)の研究をしている。

この広い地域、しかも海を隔てた地域に共通項があるということは、

過去、そこに人の流れがあったことを意味する。

探検、侵略、貿易、様々な要因を紐解く、歴史の学問でもある。

 

人類の歴史の、貴重なヒントである言語ながらも、話す人が減れば

徐々に消滅してゆく。手がかりがなくなる前に、調査して書き残す、

それが彼女の仕事。

 

調査にかかる費用を、クラウドファンディングで集めるとのことで、

私もそれに少額ながら協力させてもらったので、その報酬である

現地からのメッセージと絵葉書が届いていたのだった。

 

その准教授とは、病院で知り合ったリハビリ仲間。

思わぬ怪我をして、2度にわたる手術、1年以上リハビリに通った。

今は関節が曲がったまま固まって膠着している。

リハビリを受けながら、海外の話、山の話をよくした。

 

私の怪我なんて大したことないな、と思えるほど、彼女の症状は

ひどく、大変そうだったけれど、いつもニコニコ笑っていて、焦る

様子も見せず、穏やかにリハビリを受けていた。

痛みで手が使えないけど、手首や口や体を使って、色んなことを

こなしてゆく。仕事に不可欠なパソコンは口頭入力。

 

人類レベルで重要なお仕事に関わっているのに不自由だろうと

心配するけど、やはり目的をしっかりともっている人は、トラブルを

クリアする術を知っているものなんだ、と驚かされ、また勇気づけ

られた。

 

このプロジェクトに参加したのは、そんな彼女へのエールだった。

そして、こうやって人のためにお金を使う心のゆとりをもってる自分

自身にもエールだ~~!