茶油 | 森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

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「世界の国の人と自然」を愛するヨメが
「岩と雪と氷」を愛したダンナと
日々のつれづれを発信します。

今回のお土産の中で一番嬉かったのは、これ!!

台訪の度に探したけど見つけられなかったお茶の油。
台湾の人に聞いても知らないと言われ続けたのだけれど、お茶の専門の本に書かれていて、

絶対あると信じていた。

お茶の実を絞った茶油は、味はさておき、作る数が少なく珍しい。

スーパーに行けば苦茶油というのはたくさん目につくけど、これは椿の油で、それなら

日本でも簡単に手にはいる。台湾くんだりからわざわざ持ち帰る必要はない。

今回のメインハイキング場所である猫空はお茶の産地、これまで2回来ているけど、

どちらも見つけられなかったし、店で聞いても知らないと言われた。

今回も無理だろうとほぼ諦めていたのだけど、思いがけず、お茶したお店で見つけた!

というわけで、さっそくお昼ご飯に豆苗ともやし(豆ばっかり>_<)の炒めものを

この油で作ってみた。椿油で作るのとよく似た風味だけど、そこまで渋くない。

ナマで舐めてみたら、ほんのり苦く少し焦げ臭いような味。

製造まなしだからか、酸化した味はしない。

椿油と比べると値段が安いので、価値は劣るのだろうが、とりあえず、私は

探していた油との出会いに感激!満足満足!

昼からは、19日から仕事で行く台湾ハイキングの打ち合わせ!

昨春から、ほんと、台湾づいている私です。


農家で絞ったのを、使い古したペットボトルか何かに入れて売っていると想像していたけど、

何のことはない、お土産用に製造されためちゃくちゃきれいな瓶でした!



オリーブオイルよりオレイン酸が多く「東洋のオリーブオイル」と称され、健康食品などでは

実は、日本でも注目されている・・・。ネットで見たら、私が買ってきた倍ほどの値段!

不飽和脂肪酸の含有量が多いために、動脈硬化など成人病予防によいとされ、中国では

かの楊貴妃を始め、高官など一部の人しか口に出来な方という・・・。採れる量が少ないから

流通もあまりなかったのだろう。一般の家庭ではお正月にしか食べられない貴重品だそう。


ツバキ油と茶油を比較した資料が見つからなかったので、どっちがどうかは分からないけど、

これを買ったお店では、ツバキ油の方が高かった。品質の問題か売れる方が高いのか、

その辺も分からず・・・。
椿もお茶も、いずれもツバキ科ツバキ属、非常に似た種なので、油も同じような味がした。

花も似ている。サザンカもこの種類。


ちなみに、アロマで使うティーツリーオイルは別の種類の木で、お茶と関係はない。
あと、ツバキ油は藪椿から絞ったもので、純ツバキ油のことを指す。椿油、つばき油と表示される

場合は、サザンカなど藪椿以外の種から絞った油のことで、純ツバキ油ではない、とのこと。

これは日本で売っているものの表示の仕方の話。



猫空周辺は、18世紀末には既に栽培が始まっていたそうで、イギリスの商人によってお茶の

会社も設立され「フォルモサティー」として輸出もされていたそう。包種茶と烏龍茶が台湾のお茶を

世界に知らしめたとのこと。

また少し遅れて、張迺妙という茶芸師が中国の福建から鉄観音茶を持ち帰り、栽培を始めたことが

猫空の発展に大きく貢献したという。

今回歩いた茶葉古道は、当時、茶葉の出荷に使われた歴史の道で、産業道路が出来てからは
その役割を終え、遊歩道として整備された。でも、猫空のロープウェーは、ダイナミックな景色、

長い時間の乗車、安い運賃などなど大人気で、わざわざこの道を歩こうと思う人はそうそういない

だろう・・・。よく整備はされているものの、ラジオを聞きながら畑仕事をしている陽気なおじちゃん

以外には、下山してくるハイカー2名と緑化工事のオジサン3名を見ただけだった。


台湾の茶文化を支えつづけ、人々からは置いてけぼりにされてしまったた茶葉古道が、今回の

「お山でヨガ海外編、第一弾」の一番最初に踏み入れたコースとなった。台湾茶が大好きな私に

とっては、忘れることのないコースになりそうだ。