夕方、イヤなニュースが飛び込んできた。
奥穂のジャンダルム付近で、遭難者を救助しに行ったヘリが、
岩に尾翼が接触して墜落、炎上しているという・・・。
二重遭難・・・。
ほんの3日前に私たちが通過したルート上での事故。
心配するといけないと思い、さっそく父にメールした。
父からのメールには、
「一人の遭難者を助けるために3人の人が亡くなったんやな・・・。
お前も山に行く時は充分、注意しぃや」
とだけ書かれていた。
父も山をやっていたので、山に行く人の気持ちはよくわかっている。
だから、私たちを批判したメールではなかった。
でも、どれだけ心配をかけているか、そして、
遭難した時にどれだけの人に迷惑をかけるか、を
ふと考えさせられるメールだった。
確かに、山をやらない人から見たら、遭難救助なんて、迷惑な話だろう。
私たちは趣味で山に登る(私たちは仕事ですが・・・)。
けれど、助けに行く方は命をかけた仕事となる。
好きで山に行って遭難した人のために、命をかけて救助してくれる人のことを
いつも忘れないようにしなければいけない。
山に行かない、ということではなく、せめて、事故のないように、
用意は周到に、行動は慎重に、それは徹底して行きたい。
同時に、楽しみ、時に難しいことにも挑戦していく自分でありたい。
東側の縦走路(奥穂の山頂)から見たジャンダルム