大峰・弥山川ルート | 森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

森中あゆみの「山と薬膳で、ココロとカラダをまるごと養生♩」

「世界の国の人と自然」を愛するヨメが
「岩と雪と氷」を愛したダンナと
日々のつれづれを発信します。

恐らく関西に住んでいる岳人なら、誰もが大峰を目指す、といっても過言でないくらい

大峰は山深く、魅力的な憧れの場所ではないだろうか。

お花畑、深い渓谷、岩稜、アイスクライミングのゲレンデ、そして山岳宗教の色濃く残る山道、と

四季を通じて、変化にとんだ数多くのルートを提供してくれる。


今回、スクールで実施するのは、関西の一般ルートでは最難といわれる、弥山川ルート。

奈良県最高峰の八経ヶ岳へ突き上げる沢筋のコースだ。

飽きるほどの徒渉と、壊れかけの鎖やハシゴ場が続く、しかもロングルートとなれば

それなりの体力とともに、長く続く緊張感に耐えられる精神力が要求される。

クライマーならともかく、一般登山を主とする山行をしているゲストにとって、

このルートはまさしくチャレンジコースと言える。


8月7日、朝、京都を出発し、洞川温泉でお湯につかったのち、みたらい渓谷のキャンプ場へ。

ゲスト3人とも、初めてのテント泊。


翌日、3時半起床、テント撤収後、登山口となる熊渡へ。朝食ののち5時出発。

林道歩きを経て伏流となっている広い河原の白川八丁を過ぎると、いよいよ、

ややこしい道の始まりだ・・・。

鉄橋は落岩で大穴があいていたり、冬の雪で川まで流されていたりして、その度に、

横をへつったり上部を巻いたりしなければならない。

それでも、私が初めてこのコースを歩いた20年ほど前に比べると、ずいぶん、

人の手が入り、また踏み跡も明瞭になっている感じがする。


京都アバンティ・クライミング・スクール

苔がついて滑りやすい岩もあれば、この写真のように、足場は悪いが案外滑らず

歩きやすい岩もある。今回は、全員5.10の靴で揃えていたので、身軽に歩けて、

それなりのペースで進むことが出来た。

京都アバンティ・クライミング・スクール

コースのシンボルともいえる、『双門の滝』 落差40メートル。

何人をも近づけない垂壁に囲まれ、一条に流れ落ちる様は

本当に圧巻である。

京都アバンティ・クライミング・スクール

しょっぱなに足を滑らせ川にドボン、濡れねずみになった人あり、

足の置場が悪くて弁慶の泣き所を強かに打った人あり、

そして、何でもないトラバース道で5mほど滑落した人あり・・・。

皆それぞれに四苦八苦しながら、それでも笑顔で前進してくださり、たのもしい限りだ。

この写真のようなやらしい徒渉も、後半には楽勝で突破!

京都アバンティ・クライミング・スクール

鎖の吊ハシゴなんて、屁の河童なのだ!

京都アバンティ・クライミング・スクール

ヨメの読み通りの時間で、余裕をもって狼平に到着。

好天と皆さんの頑張りもあるけれど、今回の山行がスムーズだったのは、何と言ってもダンナのおかげ!

ダンナのルートファインディングの力は本当にスゴイと思います。

無理させずに安全に歩ける道を即座に選び、無駄足のない山行でした。

ありがとう!!神様、仏様、ダンナ様!!

京都アバンティ・クライミング・スクール
3時、弥山小屋着。

一息入れて、弥山山頂へ。森や水や様々な大峰の神様が宿るという神社に、

無事着のお礼と、明日無事下山のお願いをして、記念撮影。