再び六甲へ。
地獄谷はちょっとした岩場あり、少し水しぶきを浴びて歩く緊張感もあるので、
シーズン最初の山行として皆さんには若干ハードな気もしましたが、
こちらの心配をよそに、難なくクリアしてくださいました。
『寒いし朝の早いのはイヤ!』
と冬の山行に一度も出てきてくれなかったラブさちさんが
冬眠から目を覚まし、久々に参加。
疲れも見せずに完歩してくださり、本当にうれしかったです。
「水の流れ無き時もあり、その節はご容赦ください」
ロックガーデンの花崗岩の露岩が立ち並ぶ感じは、規模は違えど、
昨年皆で行ったアメリカ西部のブライスキャニオンに似てますよね!
見渡せば、縦に大きく裂けたり、スッパリ横に切れている岩塊があり、
震災の爪あとが生々しい。
西宮や芦屋の浜は春霞にけむる。
尾根を下山するつもりが、荒地山にも行くことに・・・。
もう登りはないと言っておきながら、再び荒地山まで登り返し、
岩梯子をひと汗かきながら高座谷を下山しました。
縦走路ではミツバツツジが咲き始め、山に彩りを添えていました。
また、ビシャコの花が満開で、あちこちににおい(注1)がただよい、春を感じる山歩きでした。
(注1)
≪ビシャコのにおいの話≫
皆さん、春の山に行くとチャーシュー麺のにおいがするのを気づかれたことありますか?
毎年、春山に登るたびに、私はずっとこのにおいの正体を探し続けていました。
もちろん、山中で麺のにおいがするはずもなく、何かの花か芽吹きの香りだろうとは
思っていましたが、何年も何年もずーっと正体を突き止められずにいました。
昨年の春のこと、堺の実家に戻り、母親の仏前で手を合わせていると
なんと、あのチャーシュー麺の香りがするではないですか!
仏さんの花を調べ、その香りがビシャコの花の匂いだと分かったのです。
ビシャコの花は、ものすごーく地味です。
地味な色の小さな小さな花が葉に隠れるようにたくさん咲いていて、
野山で目に留まるような花では全くないのです!
だから全然、においの正体が掴めなかった・・・。
花好きだった母が、私の疑問を明かしてくれたのだな、と
再び仏壇に手を合わせました。