1本の電話 | 川畑貴オフィシャルブログ「小さな巨人」Powered by Ameba

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さっきとあるバンドマンと1本の電話をした。

これからの人生で選択肢がまだまだある年齢。

自分の思い描く理想と現在置かれてる状況から将来の相談まで。

最近色々なバンドマンとそういう話をする機会が増えた。

気づけば俺もそういう立場になってきたということなのかもしれない。

ただ今日の1本の電話に関してはおそらく俺の人生を左右するくらいの電話だったように思う。

なんとか力になりたい。

 

バンギャル実験というイベントを始めたのも俺らが活動中に色々な辛い体験をしたから1人でも救いたいという気持ちから始めた。

そうじゃないとただでさえ面倒くさがり屋の俺がやるわけがない。

たまに心ない言葉を言ってくる人もいるが、やりがいがあるからそんなのは全く気にしてない。

それはこのイベントを開催することでPVが撮れたり衣装が作れるバンドがでたり、もっといいイベントに出演できたり、資金提供だったりがちゃんと経済効果のようなものとして回ってるから。

 

こういうことを書くとダサイと言う人もいるが現実なのでダサくてもいいので事実としてちゃんと書く。

 

バンドというのはみんなが思ったより初期投資(始動前にかかる費用)が大変だったりする。

「バンドしたい!」ってなったらざっと計算しても衣装が1着10万で5人バンドだとしたら50万。

4曲レコーディング(4~12万)してMIX(4~12万)してマスタリング(2~10万)してプレス(7~10万)するとだいたいCD1タイプでも17万~44万。

PV(30~100万)、アーティスト写真撮影(5~10万)で35万~110万。

 

始動しようと思うだけで210万くらいないと安心できない現状。

5人バンドだと1人42万、4人バンドだと1人52万5000円はないとクオリティー的にも安心はできないということ。

そして3か月に1回のペースで1人45万くらいかかることが多いという現実だ。

 

それを誰も教えてくれないこの業界ではみんなが想像してる通り、歌詞のようなファンとバンドマンのお金を巡るトラブルが発生する例が多数ある。

ただ何も知らずにそれが正しいと勘違いしていた俺と同じ思いをする人が1人でも少ないといいなと思うから、そういう時にいざという時の資金提供者でありたいと思う。

 

これに近い記事で炎上してた彼が書いてた「ファンはお金を使わないからいけない」というのは、みんなが言うように少し違うかもしれない。

ただ1番の問題はそれを誰も教えてくれないこの業界の閉鎖的部分。

それこそがリアルタイムな問題であると感じた。

 

俺はアヴァンチックを通してお客さんにすごく助けられた。

「お客さんがお金を使わないからダメなんだ」と感じたことは1回もない。

だからこそ、色んな意味で酸いも甘いも経験した俺がこの業界のかゆいところに手が届かない部分を変えれるところは変えていかないといけないということがバンギャル実験というイベント開催のきっかけだ。

それに賛同してくれる仲間がいることが俺の原動力であり、自分自身も安心して活動できる。

 

最近、後輩バンドマンや仲間のバンドマンに「事務所作ってください」とありがたい言葉をたくさん頂くがそれは自分が表舞台に立つ人間として満足いく形が得られた時にでも実現できたらなとは思ってる。

もっと色んな意味で大きくなってから。

体ばっかりでかくなってちゃいかんばい!ってね。笑

 

1本の電話から熱くなったけど、バンドがとても大好きだからバンドマンが減っていく今、残ったバンドマンで音楽シーンをこれからも盛り上げていきたい。