『街のあかり』映画鑑賞。主人公は警備会社で夜勤の仕事をしている。勤勉だが覇気が無く、仲間とも打ち解けることもなく淡々と働いている。友達もいないし、恋人もいない、孤独な毎日である。このままじゃいけないと思いながら、どうしたらいいのかもわからずなんとなく毎日が過ぎていく。ある日、悪い組織の手先である女に騙されて、宝石強盗の幇助罪に問われてしまう。善良であるにもかかわらず、あるいは善良であるがゆえに思わぬ事態に巻き込まれてしまう主人公だが・・。独特なシュールさと静謐さと諧謔にあふれた佳品。
監督はフィンランドのアキ・カウリスマキ。この作品はカウリスマキの敗者3部作の１つ。ラストシーンで静かに我々に問いかける、滋味あふれる作品。お薦め。