『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』映画鑑賞。ニクソンが大統領であった時代に、実際にあったハイジャック事件。男はホワイトハウスにハイジャックした航空機で自爆し、ニクソンの暗殺を図ろうとしたが未遂に終わる。冒頭、自分の犯行声明をカセットテープに録音するシーンから始まり、いかにして犯行を行うに至ったかを語り始める。物語はそこから１年前に遡る。善良でごく普通の労働者なのだが、仕事もぱっとせず、家庭では妻子と別居し、うまくやろうとしても何もかも空回りしてしまう。状況が好転しないことに次第に不満を募らせ、その原因はニクソンのせいだと思い込むようになるのだが。この主人公の境遇や心境には同情でき、ハイジャックや暗殺の是非はともかく、観る者は主人公に大いに感情移入してしまうことになるに違いない。お薦め。
