『ガタカ』映画鑑賞。高度に遺伝子工学が発達した近未来。全ては遺伝子の優劣で決められてしまい、劣った遺伝子を持つ者は「不適正者」と呼ばれ、下層社会で生きるしかない。産まれた直後の遺伝子検査で能力から病気まであらゆることが決定事項として予測されてしまう。多くの夫婦は人工授精で最高の遺伝子を持つ子を計画出産するが、主人公はそんな時代の端境期に産まれ、なんの遺伝子操作もなく自然分娩で産まれてきた。主人公は宇宙飛行士を夢見ていたが知力体力ともに最優秀ではなく、心疾患もあり、到底夢がかなうはずは無かった。そこで主人公は闇のルートで最高級の遺伝子を持つ男と契約し、その男になりすます。宇宙飛行士になるために着々と準備をするのだが、思わぬことからほころびが生じ、主人公の身元が危うくなってしまう。意表を突いた斬新な世界観の設定。包含するテーマは多く、そして実に深い。なかなかの傑作。お薦め。
