『ギリシャに消えた嘘』映画鑑賞 | うさぎくんのお薦め映画ブログ

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『ギリシャに消えた噓』映画鑑賞。ギリシャ、アテネ。主人公はアメリカ人。ギリシャで観光客相手にガイドをしている。ある日、アメリカ人夫婦の観光ガイドをすることになった主人公。夫婦がギリシャを発つ前の晩、夫婦の泊まっているホテルの部屋である事故が起こる。たまたまその状況に遭遇した主人公。朝一番で逃げ出さなけれならないほどの事態だ。違法にパスポートを作らせ二人の逃亡を申し出るという主人公。夫は主人公にどこか胡散臭さを感じながらも否応なく主人公に従う夫婦だが。次から次と起こる予想外の展開、3人のそれぞれの思惑を描きながら、ストーリーは嫌な緊張感を加速させて行きながら進行していく。様々な駆け引きや裏切り。はたして結末は。非常によくできたサスペンス。お薦め。

原作はパトリシア・ハイスミスの「殺意の迷宮」。先行きがわからず常に居心地が悪く、意地が悪くカタルシスも無い。しかしどこか不快感がありながらも見事なプロットで最後まで読ませてしまう、ページターナー振り。この作家を特異な存在足らしめている魅力的な作風を上手く映像化することに成功している。ちなみにパトリシア・ハイスミスは私が最も好きな作家の一人。