クルーNO.1001
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今日は
2019年のアニメーション映画作品
第43回日本アカデミー賞で最優秀アニメーション作品賞と最優秀音楽賞を受賞した。
『天気の子』
をお送りします。
あらすじ
リスクと恩恵
映画「天気の子」は、愛や自由、そして人間と自然の関係について深く考えさせられる作品です。
1 愛と自己犠牲
主人公たちの関係は本当に心に響きます。特に、陽菜が持つ天候を操る力は、彼女がどれだけ大切な人たちのために自分を犠牲にするかを示しています。この愛の形が物語の中心にあるように思います。
2 自然との共生
映画では自然の力とその影響が描かれています。陽菜の力で雨を晴れにすることができる一方で、その背後にあるリスクや責任も忘れてはいけませんよね。自然を操ることは一種の選択であり、その結果を考えることも重要です。
3 自由と選択
登場人物たちは自分の道を選ぶ自由を持っています。帆高が自分の人生を見つけていく過程はまさに成長の象徴。自由な選択がどんな結果をもたらすのかを考えさせられます。
4 孤独とつながり
都会の中で感じる孤独感や他者とのつながりの大切さも大きなテーマです。帆高と陽菜が出会いお互いを支え合うことは、私たちにも共通する部分があると思います。
こんな風に、「天気の子」は愛や自由、そして自然との調和を通じて、現代の私たちが直面するさまざまな課題を描き出しています。希望と葛藤が交錯する物語は、本当に多くの人の心に響くものだと思います。
他者との関係
映画「天気の子」には、心理学的な観点から考察できる多くのテーマが含まれていると感じます。
1 自己同一性の探求
帆高は物語を通じて、自分が何を望むのか、どのように生きたいのかを探し続けます。これは、青年期の自己同一性の形成を示すもので、自己を見つける過程は多くの人に共感を呼び起こします。
2 愛着理論
陽菜と帆高の関係は、愛着スタイルに関連して考察できます。特に、帆高の孤独感や陽菜との絆が、彼の精神的な安定にどのように寄与するかが描かれています。この絆は、彼の心の健康にとって非常に重要です。
3 ストレスとコーピング
都会での生活や気候変動の影響は、ストレスの要因となります。登場人物たちは、困難な状況に対処するためのコーピング戦略を用いています。帆高の選択や行動が、どのように彼自身のストレスを軽減するのかが興味深いです。
4 環境の影響
映画では、都市環境や天候が登場人物の心理に影響を与えています。例えば、雨の日が持つ感情的な重さや晴れた日の解放感など、環境が心理状態に与える影響は心理学でも重要なテーマです。
5 他者とのつながりの重要性
物語は、孤独感と他者とのつながりの必要性を強調しています。陽菜との関係を通じて、帆高は孤独から解放されて自分の居場所を見つけます。この点は、心理的なウェルビーイングにとっての人間関係の重要性を示しています。
「天気の子」は、これらの心理学的な要素を通じて、現代の若者たちが直面する心の問題や人間関係の複雑さを描き出しています。映画を観ることで、私たちは自分自身や他者との関係について深く考えるきっかけを得られると思います。
彼岸と此岸(しがん)
映画「天気の子」における「天気の巫女」の概念は、とても深い象徴性を持っていると思います。
陽菜は「天気の巫女」として天候を操る力を持っています。この力は、彼女が周りの人たちや自然とどのように関わっているかを象徴しています。
陽菜が晴れをもたらす一方で、彼女自身の幸せや健康を犠牲にする場面は、力を持つことの責任や代償を教えてくれます。このことから、特別な力を持つ人がその力を使うことで生じる影響について考えさせられます。
一方で「お彼岸」は、先祖を敬う大切な時期であり、死者とのつながりを再確認する意味があります。
映画の中では、雨や天候の変化が感情や記憶に結びついていて、陽菜の力によって過去の出来事や人とのつながりが浮かび上がってきます。
ご主人の初盆を迎えると言うおばあさんが教えてくれた場所としての「彼岸(ひがん)」は仏教で理想的な世界を指し、現世である「此岸(しがん)」の対極にあります。
此岸は私たちが生きる苦しみや迷いに満ちた世界で、彼岸は煩悩を超え、安らぎや悟りが得られる境地です。
川を隔てた向こう岸と象徴され、涅槃に至るための目標地点として捉えられています。
自然や気候が人々の感情や記憶に影響を与えるというテーマは、映画全体を通じて強調されています。
この二つの要素は、現代の若者たちが抱える孤独感や過去との向き合い方、そして未来への希望を探る上で深いメッセージを持っています。
陽菜の存在を通じて私たちは生と死、愛と別れの間にある複雑な感情に向き合うことができるのです。
人柱
映画「天気の子」では、天気の巫女を人柱として物語を構成しています。
人柱(ひとばしら)は、昔の日本を含むいくつかの文化で、自然災害や建設工事の成功を祈るために行われた儀式です。
特に、堤防や橋、城の建設の際、土地や自然の神々を鎮めるために、人を生贄として捧げることがありました。
そうすることで災害を避けられると信じられていたんですね。
背景と信仰
自然災害が頻発する時代、人々はそれを単なる自然現象ではなく、神々や霊の怒りの結果だと考えました。地震や洪水、暴風が続くと、それは土地の神様が怒っている証拠だとされて、人命を捧げることで神々を鎮め、平穏を取り戻そうとしたんです。
日本での人柱の例
特に古代から中世にかけて、堤防や城の建設の際に人柱の話が残っています。平安時代に堀川の堤防建設で一人の少女が人柱になったという悲しい伝説や、江戸時代にも洪水を防ぐために人柱を捧げたという話が語り継がれています。こうした物語は、地域に深く根付いた信仰や自然の力に対する人々の恐れを反映しているのだと思います。
人柱の廃止
江戸時代には人柱の風習は廃れていきます。科学の進歩や自然災害への理解が進んだことが理由です。動物を捧げる代替的な儀式が一部で続けられたこともありましたが、人を生贄にするという残酷な風習は少しずつ姿を消していきました。
伝承や物語としての人柱
今でも、人柱は民話や伝説として多くの地域で語り継がれています。犠牲になった人々がその土地の守護者として神社に祀られたり、地域の伝統行事に繋がったりすることもあります。こうした物語は、古代の人々がいかに自然と向き合い、どうやってその力に敬意を払いながら生きていたのかを感じられます。
自然の脅威に立ち向かうために人々がどれほどの祈りを捧げていたのか、そしてその中でどれだけの悲しみがあったのかを考えると、私たちの生活がいかに変わってきたか、そしてそれでもなお自然への畏敬の念は今も続いているのだとと感じさせられます。
これらの要素が組み合わさることで、「天気の子」は若者にとって深い感情的なつながりを持つ作品となっているのではないでしょうか。
2019年のアニメーション映画作品
『天気の子』
空や天上の世界が、私たちが生きる現世(此岸)とは別の場所として表現され、そこに「天気の巫女」が存在しています。天気を操るその巫女の世界は現実を超えた特別な場所、まるで彼岸のように感じられます。
しかし、最終的にその境界を越えて現実と向き合い、自分たちの選択をしていくんですね。
彼岸としてのこの世界は、現実を乗り越えるための大切な象徴なのかもしれません。
YOU-MIN
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